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ダイレクトマーケティングの肝はアカウンタビリティに在り

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
野口 健介
series
DRM Newsletter No.6
date
2002年7月 1日
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その他

広告は無駄??
90年代初めにバブル経済が崩壊して以来、世間では企業経営方針の掛け声として「3K削減、削除」が声高らかに叫ばれるようになった。3Kとは、ご存知の通り「交通費」「交際費」そして「広告費」のそれぞれ頭文字をとってのネーミングである。この言葉の背景には「3Kは特に無駄の多い経費であり、徹底的に削減すべき」との一般的な認識があるものと考えられる。確かに行く必要性がないのに出かけてかかる交通費、電車で済むはずの先にタクシーを使ってしまう等無駄が多く存在することは想像に難くない。交際費についても、確かに取引先との円滑な関係を維持するために欠かせないが、過剰な場合も少なくないかもしれない。

広告は、他の二つの費用に比べて企業の支出におけるインパクトが特に大きいため、コスト削減が企業経営に与える影響が小さくないことが明らかである。

さて、本当にこの3Kは無駄なのだろうか?答えは「無駄な場合もあれば、そうでない必要な場合もある」といったところだろう。前述のバブル経済崩壊以降、近年ではあらゆる経費について投資対効果の視点でのアカウンタビリティ(説明責任)が求められるようになった。そして3Kに共通して言えるのは、使う(使った)金額とその成果(売上や利益)との因果関係の説明が苦手な点で、このために3Kは「無駄」の烙印を押されてしまっているに違いない。

確かに「交通費」「交際費」は必要経費的な位置付けであり効果測定は難しい。しかし消費者に直接働きかける「広告」は、コストであると同時に収益の源(ビジネスの入り口)でもある。つまりこの「広告」の効果測定が正確にできるということ、広告を含むマーケティング戦略や戦術にそのフィードバックができるということは、その企業の収益を大きく左右すると言って過言ではないだろう。

アカウンタビリティ(説明責任)
そもそも通信販売の広告に端を発するダイレクトマーケティングにおいて「アカウンタビリティ」は、その最も基本的な概念の一つであり、広告をはじめとする各種プロモーションにおいて、施策と成果とをコストの視点で紐付けで把握し、戦略・戦術の無駄を発見し、効率を改善して収益を高めるという努力は既に何十年も以前から続けられている。

他方、一般的なマーケティング活動の場合は、プロモーションの効果測定のためには消費者調査を実施し、認知や好意度、購入意向等を指標とし、消費者のマインドシェアという観点から成果の把握をする場合が多い。消費者の心理変容に影響を与えるということは、購買行動を促すための行為ではあるが、アカウンタビリティの視点からすると十分とは言えない。例えば「買いたいと思うが、まだ買っていない」という状態の消費者がいたとしても、それは購買というゴールに向かうプロセスに過ぎないからだ。つまり、認知率や購入意向等の数値が上がることは望ましいに違いないが、これだけではマーケティング活動とビジネスとが直接紐づいているとは言い難い。「買いたい」という単なる意向と「実際に財布からお金を出して買う」という行為とでは、想像以上の隔たりがあるからで、消費者にそのハードルを越えさせることこそ実は重要であり困難なことなのだ。

前述の通りダイレクトマーケティングとは、購買行動のプロセス管理とアカウンタビリティを追求するマーケティング手法と言える。近年、webプロモーションが脚光を浴びているのも、基本的には同様の理由であろう。

アカウンタビリティは諸刃の剣?
ダイレクトマーケティングが、企業収益に貢献すべき概念と手法を持ち合わせているとすれば、企業から見れば絶対にダイレクトマーケティングに取り組まなければならないはずである。当然、既に多くの企業が取り組んでいるが、そうでない企業も多く存在する。ここで私が経験したエピソードを紹介させていただく。ある企業の広告宣伝担当者との打合せの席である。私はダイレクトマーケティングのすばらしさを伝えるべく説明をしていたのだが、先方の答えはこうだ。

「ダイレクトマーケティングがいかに企業経営にとっては有効であるかは解りました。しかし、担当者としてアカウンタビリティは困ります。うまくいっても別に給料が上がる訳ではないし、悪い結果が見えた時には上から何を言われることやら。私はサラリーマンとして、会社から与えられた予算を使うことが仕事です。」一個人としては全く同感とうなってしまった。

広告をはじめとするプロモーション活動は、顧客との関係性構築という重要な役割を担うが、当然、企業活動とは、それだけがすべてという訳ではない。組織や評価など企業運営における内的要因の分析と改善なくして単純により良いプロモーション活動・マーケティング活動は行えないというのも現実である。

また、これらの活動においては、広告代理店等の協力会社との共同作業となる場合が多い。「成果の把握と効果検証、そして効率化」は時として(というよりはほとんどの場合)一般の協力会社にとっては迷惑な話となる。先ほどの例のように結果によっては取引に悪影響を及ぼす可能性があり、場合によっては発注する側の企業にとって効率的でない施策の方が協力会社の利益に結びつく場合があるからだ。したがって、本来のあるべき姿が「諸刃の剣」にならないよう、プロモーション活動の遂行にあたっては組織や体制、評価といった社内環境と協力会社等との関係性を鑑み、環境を整えた上で事にあたらなければ、せっかくの投資が「無駄」となってしまうかもしれない。

元気の源
長期に及ぶ景気低迷の中、企業は販売管理費の抑制、コントロールに苦悩している。失業率5%以上が示す通り、人件費の抑制がいまだに盛んに行われているが、一方では有能な人材の流出が企業体力を消耗させている場合も多く発生しているようだ。人材も当然、企業にとっては収益をもたらす源であり、その観点からすると人件費は投資のはずであるが、マネジメントを誤まると、企業経営のボトルネックになってしまい、経費と捉えられてしまう。

広告をはじめとする販売促進費にも同じことが言えるのではなかろうか。マネジメント次第で、企業の浮沈に影響を与える活動であると言ってよいだろう。今、企業の中で広告販促費が経費と捉えられている企業があるとすれば、ダイレクトマーケティングによるアカウンタビリティに則ったマネジメントこそ、経費を投資に変えるものと信じている。

年間7兆円以上とも言われる広告販促費。これらの適切なマネジメントが、消費者、労働者、生活者に元気を与える源に少なからずなれることを、この世界に身をおく者としては願わずにはいられない。

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