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成熟期を前にしたEメールプロモーション

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
八十島 由加里
series
DRM Newsletter No.7
date
2002年8月 1日
themes
その他

気になるテクノロジー依存の失敗例
パーソナライズやカスタマイズは、データにもとづいてセグメンテーションされたグループまたは個人へのメッセージの送り分けである。DRMの歴史の中では、その技術革新がメリットやサクセスストーリーを数多く作り出す反面、以下のような失敗例も多く生み出している。

ひとつは顧客との距離・関係を無視した固有名詞を連呼するコミュニケーション。ある人はこれを「ストーカーマーケティング」と呼んだが、ひとつのDMパッケージやカタログの中に、見込客や顧客の氏名、推奨商品などを相手に応じて何箇所も印刷内容を変えるものである。受け手の見込客は、なぜ企業が自分の情報を知り得たのか不安に思い、あるいは名前を連呼されることに不気味さを感じクレームに発展することもある。

もうひとつは「決め付けリコメンデーション」とでも言うか、それまでの顧客購買データやデモグラフィックデータを分析し、最適と決め付けた商品または情報を提供することである。これは顧客の変化する嗜好や心理、商品によって異なった判断軸を理解していないために、その企業に対しフラストレーションを感じるようになっている。

この事例から言えることは、カスタマイズやパーソナライズというテクニックを使うことが、顧客の満足を充たし、LTV(Life time Value)を向上させることにそのまま直結することではないということであろう。そこで今回は、現在筆者が悪戦苦闘する自社のDBを活用した継続的または断続的なEメールプロモーションでの経験をもとに、成熟期を迎えているプロモーション型のEメールについてお話ししたい。(Eメールによるプロモーションは、外部データを利用したダイレクトeDMからリレーション強化のためのNewsletter、自社DBへ向けたePromotionなど多岐にわたるため、ここではプロモーション型のテキストメールを中心に取り上げた

eDMの問題点/「手軽なメディア」の落とし穴
DRMのセオリーに基づけば、セグメンテーションは効率向上においてきわめて重要であり、効果も検証されている。しかし、Eメールの場合、こうしたテクニックが最も使いやすい究極のメディアとされているにもかかわらず、実施上様々な問題点に直面することとなっている。以下の3つの特徴が反ってEメールの限界を作り、セグメテーションによる効率向上が図れないジレンマへと陥らせているのである。

ひとつめは「テクノロジーの急速な進化」。One to Oneやルールベースエンジンなどテクノロジーが進化し、パーソナライズのテクニックを企業が容易に導入することができるようになった。そのためターゲットの分類・コンテンツの仕分け配信を企業が簡単に実施している。氏名の表記だけでなく、興味分野の商品やコラムが送られてくることは珍しくはない時代だ。

次に「製作の手軽さ」。個人でマス広告へ出稿したりパンフレットを印刷した経験のある企業担当者にはほとんど会ったことはない。が、自身のホームページやメールマガジンを作成・発刊した経験者はより多く存在する。版下データ作成、製版、印刷など修正にプロの力を借りる必要のないこの身近さが、Eメールを手軽で納期の短いメディアとして位置付けてしまうようだ。

最後に「コスト感覚」。製版代や印刷費、郵送料がかからないメディアと認識されてしまい、他のプロモーションと比べ、コストと表現の両面で管理が甘くなる。

この上記事象からEメールは、企業内で「手軽なメディア」と位置付けられてしまいがちである。手軽と考えられた結果、製作体制や管理体制が社内で確立されていないことも多く見受けられる。本来、ビジュアルにはあまり頼れないEメールだからこそ、広告や広報同様、組織や企業としてのアイデンティティやスタイルをも重視すべきだと考えるが、手軽さがそれを妨げるのだ。加えて、「手軽さ=現場に近いメディア」との位置付けが、商品の発売・イベントの実施・セールスのテコ入れなど企業側のニーズでの配信増発を招いてしまう。本数が増えると、効率を上げようとOne to Oneテクノロジーを駆使してセグメンテーションを試みるのだが、結果は製作バリエーションをさらに増加させることとなる。これでは、ますます進行管理の負担は増え、最後には製品担当者やセールス担当者がどこかで使ったコピーを流し込み、アイデンティティのないeチラシが大量に送付されることになる。

このような現状は、冒頭に述べたテクニックに頼り過ぎた失敗例と同様な末路を辿り、プロフェッショナルから見るとブランドイメージを低下させる危険性をはらんでいるとしかいいようがない。Eメールの場合、受け手が意思をもって店頭を訪れたり、カタログを請求したわけではなく、会社や家に居ながらにして飛び込んでくるテキストだけで企業を経験するのである。当初パーミッションを取ったからといって、いつまでも興味や好意が持続しているとは限らないのだ。こうした「経験の蓄積や継続」がブランドを築くことを忘れてはならない。

ブランドパーソナリティによる管理の必要性
では、これからのEメールプロモーションはどうあるべきだろうか?現在、筆者が痛感していることは確立されたeDMの「パーソナリティ」の必要性である。これは、語り口やスタイルだけでなく、カスタマーインサイトを理解してパーソナライズするより質の高いコンテンツを意味する。

例えば、売るためのEメールであれば、自社の優秀なセールスマンをパーソナリティとするのである。ある製造業や金融機関の販促効率を上げるためのコンサルティングを行ったところ、業種を越え優秀なセールスマンに共通していたことは、自社商品を購入決定させる「一押し」を確立しているということだった。顧客ニーズを把握して対応することも重要であるものの、最後に背中を押すような刺激がなければ購買へは結びつかない。顧客がその商品を購入する際、(1)快適性を重視する場合、(2)コストを重視する場合、(3)信頼性を重視する場合など様々ではあるが、これは実は出口ではなく入り口なのである。この入り口をセグメンテーションとして押し切るのは、企業側の思い込みである。最終的に購入させるポイントは得てして同じなのかもしれないが、このセールストークと落とし込みを優秀なセールスマンが話す順序でコンテンツ化し、優秀なセールスマンが話す相手と同様の属性でセグメンテーションすることが重要なのではないだろうか。

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