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The middle-man never die !!

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
荒井 真司
series
DRM Newsletter No.12
date
2003年1月 1日
themes
その他

The middle-man will die !?
B to Bのダイレクトマーケティング(以下→DRM)は、B to Cの場合に比べると無味乾燥なものだとよく言われる。なぜなら企業の購買担当者にとって"購買"とは、一般生活者におけるショッピングの場合のようにレジャーでもなければ、自己実現でもなく、純粋に仕事だからだ。そして彼等は自社にとって必要な品質の、必要なモノを、必要な量だけ、必要なタイミングで、しかもできるだけ安価に購入することを求められている。
購買を決定するのは主に品質と価格だが、品質には過去の実績(いわゆる品質や供給の安定性、納期の遵守、トラブルの際の対応等)やその保証能力、価格にはスポット価格だけでなく、長期契約や大量購買による割引等が含まれる。そして、これらのデータは何れもが数値化し比較することが容易であり、特にインターネットの発達により、誰もが同じレベルの情報を自由に入手できるようになると、従来のように企業と仕入先との情報格差、フェイス・トゥ・フェイスの人間関係に頼った営業活動は次第に困難となってきている。逆に"マーケティング・オートメーション"に代表される究極のビジネスライク、比較から決定までのプロセスをコンピュータが支配するようになると、これらの取引に営業マンが介在する意味は完全に失われることになる。そしてこれこそが正に"The middle-man will die !!"と言われる所以なのである。

購買担当者と社内インフルエンサ
しかし、企業にとって購買対象となるモノは、必ずしもその全てが前述のように数値化でき、その比較だけで選択・決定のできる原材料や資材、部材や部品ばかりと限らない。スペックに表れない使い勝手や、使用感、現状のビジネスやワークフロ、システムとの整合性、相性といったものが購買決定に大きな影響を与える場合が少なくないからだ。
例えば、運送会社において車両購買担当者が新規購入車両を選定する際、ドライバの希望はかなり加味されると考えてよい。例えばA社のトラックに乗っていて特に不満を感じていないドライバは、次期車両もA社の新型トラックを望む場合が多い。そしてそれはトラックのスペックというより、むしろシートの座り心地、スイッチや計器類の微妙な位置の違い等、彼等にとっての慣れや使い勝手によるのだ。したがって彼らの評価は必ずしもマーケットにおける評価と一致しないが、余程の性能差や価格差が無い限り、ドライバの要望が購買決定に配慮される可能性は大きい。なぜなら、購買担当者も"人"であり、社内における評判は気になる。データ上の僅かな差からB社のトラックを選択し、ドライバの評判を落とすことにはやはり抵抗がある。あるいは、純粋に仕事として選択するだけなので、自家用のスポーツカやRV車を購買する場合のような、どうしてもB社でなければならないといったこだわりが無いからだとも言える。そして、このような理由から、結果として購買決定に大きな影響を及ぼす層のことを社内インフルエンサ(影響者)と呼ぶ。

社内インフルエンサ向けコミュニケーション?
さて、企業がITネットワークを構築するうえで不可欠なのがソフトウェアやツール類だが、これらの購買決定は各製品毎の数値比較だけでなく、将来の拡張性、オープン性や既存システムとの親和性、運用上でのTCO(トータル・コスト・オブ・オーナーシップ)までを含めて検討されなければならない。そこで、自社にとってより有利な決定をするためには、実際にその運用をおこなう社内のシステム開発技術者(以下→開発技術者)の意見が求められることになる。そしてこれは「将を射んとすれば馬を」ではないが、製品を売り込みたい企業にとっては、決済権を持つ購買担当者ばかりでなく、インフルエンサである開発技術者に向けたコミュニケーションに注力することで、より大きなビジネスを獲得できる可能性があるということを意味している。そこで、ここでは社内インフルエンサに対するコミュニケーション結果が、購買決定プロセスに影響を与えたケースの好例として、開発技術者向けDRMコミュニケーションの事例を紹介する。

何が社内インフルエンサの行動に影響を及ぼすか?
本件は、データベース(以下→DB)の開発用ツールに関するもので、開発技術者に該当製品(以下→製品)に対する興味を持ってもらい、その理解の促進を通じて、製品の支持者となってもらうための施策である。そこでそのためのギミックとして、彼らに製品を使うスキルを"学習してもらう場(1)"を設け、更に習得したスキルの"資格認定という仕組み(2)"を用意し、これらの経験を通じて製品に親しんでもらい、最終的に導入決定に影響を及ぼしてもらおうという施策であった。
施策の立案に当たり、まず課題となったのは、製品のシェア(マーケットの評価?)が競合商品に大きく水をあけられているということだった。これは開発技術者に製品の訴求をしていくうえでも、当然高い障壁となる。パソコンのOS(オペレーティング・システム)を想像してほしい。Windowsが大きなシェアを持つ中で、それ以外のOSを使うユーザは少ないし、ましてその使い方を学習させることは容易でない。
最初に考えた切り口は、昇給や昇格など、スキルを習得した結果得ることのできるベネフィットを訴求する(ターゲットの企業内における評価を高め、具体的に手にし得るベネフィットを想像させる)ことだったが、実際のベネフィットの保証は不可能なため、上辺だけのメッセージとなってしまう懸念が大きいと結論付けた。
そこで二番目に考えたのが、前述の資格認定の仕組みであり、ターゲットである開発技術者にとって"資格習得"という学習のゴールと、それによって得られるベネフィット"資格習得→知的欲求満足"とを具体化させることだった。そしてこの施策は、実際に実行され、量的・質的共に充実した内容の学習プログラムとも相まって、目標値を上回る成果をおさめることができた。

経験に基づいた洞察力と心を動かすコミュニケーション!
前述の例のように、B to BのDRMにおいても、ターゲットが"人"である限り、数値化されたデータやスペックに表せない価値により、彼等を取り込むことは可能であり、それらをビジネスに結び付ることも可能なのだ。しかし、そのためにはDBに登録されたデータだけでなく、過去のコミュニケーションや施策における成功や失敗の経験、それらに裏付けられたインサイト(洞察力)、そしてそれらを基にエモーショナルなコミュニケーションを創り出す能力がものを言う。もちろん、これらはDB を活用したマーケティング・コミュニケーションを否定するものではないが、一般的にDBに登録されているデータ項目には限りがあり、また悪戯にこれを増やしていくことにも意味は見つけられない。実際には、むしろこの活用方法こそが再考されるべきであり、登録されたデータと、必要とされるデータの隙間を埋めるのは、そこから何かを発見し、生み出したいと願うマーケッタの情熱であり、B to BのDRMにおいてすら、魂のこもったコミュニケーションは、ターゲットを動かすための大きな原動力となる。つまり情熱を持ちつづける限り"The middle-man never die !!"と言えるのだ。

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