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不況下で変わる広告づくり

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
吉岡 英彦
series
Wunderman's view No.1
date
2003年4月 3日
themes
その他

消費の低下と変わる広告の役割
景気の低迷と戦争により、ついに消費が低下しはじめたと新聞が報じていた。それを反映してか、メディアに露出している企業各社の広告はいわゆるイメージ浸透を目的とする"純粋型のブランド広告"よりも購買に結びつく"アクションを起こさせるレスポンス広告"が増えてきた。とはいえ、作り上げたブランドを維持するためにも、全くマス媒体によるブランド広告を捨ててしまうわけにもいかない。そこで、「ブランド訴求もしつつ、レスポンスも取って欲しい」という二兎を追う困難な課題が我々を悩ませることになる。
では、そうした一粒で二度美味しい広告は効きめがあるのだろうか。答えは"NO"だ。ブランド広告に単純に取ってつけたようなレスポンス獲得の要素を加味しても効力はないし、もちろんレスポンスも上がらない。ブランドも消費者には響かない。では、どうすれば良いのか。そこで今回は"そもそもレスポンスとはいかに発生させるのか?"という根本的な部分からもう一度考えてみたい。
"慣性消費"という言葉がある。所得水準が若干下がっても、簡単には生活水準を下げられないため、従来通りの消費傾向を続けることを指すようだ。しかし、あえて「ブランドを訴求しながら、レスポンスも取りたい」とする広告の目的はそのようなルーティンの消費を対象とはしない。あくまで"新たな消費の創造"とも言うべき、「これを買おう」という選択的な消費を発生させようという働きかけが基盤となる。この不況下においては慣性消費ですら失速し、生活の切り下げを行おうとする消費者に対して、新たな消費行動を促すことは容易ではない。その容易ならざる使命を達成させるためには、広告の制作過程の変革が必要になるのだ。

変わる広告制作のプロセス
機能特性や便益性をヴィジュアル化、コピー表現するのは比較的容易ではある。しかし、それではカタログのスペック表をわかりやすくしているだけでエモーショナルな要素は全くなく、消費者に行動を起こさせる要因にはなりえない。購買行動は、消費者自身が過去の経験と照らし合わして、初めて起こるものである。そのためには、スペックとしての"機能的ベネフィット"に加え、その商品を購入すれば、どのような気分や満足感がえられるかという"情緒的ベネフィット"を明確に伝えることが必要だ。そして、そのベネフィットが確実に提供されるという"約束"と、その"実行バックグラウンド"が提示されていることも必須だ。 つまり、感覚・感情・精神へ刺激を与えることを目的としたイメージ優先のクリエーティブ表現のように、今までの経験、消費者へのヒアリング等だけでは広告を制作することはできない。事業や商品の戦略的意図をきちんと整理し、企業の戦略目標を理解し、経営戦略担当や、営業、マーケティング、広報、コールセンターのオペレータ等々、関与者への情報収集・ヒアリングを行うことが必要不可欠となる。
広告宣伝費という決して安くない費用を投下するに当たって、企業はイメージの向上だけでなく、レスポンスという目に見える効果も期待するようになっている。そして成果を上げるには、広告会社と宣伝担当だけでなく、全社スクラムを組んでの進行が必要になってきているのだ。もはや、広告会社と広告主の広告宣伝部担当者だけの、いうなれば現場の動きに合致しない制作プロセスでは、高いレスポンスを獲得できる広告は完成しない。

"コンサルティングマインド"と"オリエン返し"
広告の制作はほとんどの場合、広告主からの"オリエンテーション"から始まる。当該商品のターゲットや商品特性、販売戦略などの説明を受け、それに対して広告プランを提案するのが広告会社の仕事だ。しかし、広告主の考えるターゲットや戦略などに疑問を感じた場合、あえて提示された条件に従った提案をするのではなく、それに対する反証を行う。"オリエン返し"というものだ。
コンサルタントであれば、クライアントの戦略に対し、その欠陥を指摘することは当たり前であり、それがビジネスでもあるわけだが、広告会社がオリエン返しを行うにはちょっと勇気がいる。ましてやそれが、他の広告会社との競合の中で業務を獲得しようとしている場合ならなおさらだ。しかし、最近このオリエン返しを行うことで、満足度の高い有効な広告出稿を実現できたケースが増えている。"高いレスポンスを獲得する"という企業の強い意思に応えるためには、その企業の意向に沿って心地良い広告を作っているのではだめなのだ。一時的には担当者の不興を買っても、あえてオリエン返しをして、責任を持ってレスポンスを獲得できると信じるプランを提案する。やはり、広告会社のクリエーティブにもコンサルティングマインドが必要なのだ。

ダイレクトマーケティングがやってきたことと、これからやっていくこと
コンサルティングマインドを持ちレスポンスを追求する。そのために、広告主の全社を巻き込んでプランを練り上げていく。それは、不況に関わらず、ダイレクトマーケティング、ダイレクト・レスポンス・アドの基本的な制作過程でもある。我々、ダイレクトマーケティングのクリエイターの目から見れば、実はその制作過程に昔も今も大きな変化はないといえる。
しかし、経済環境の変化によって消費者が変わった。広告主の要望も変わった。我々は今まで築いてきたノウハウにさらに磨きをかけてこの不況を乗り切っていきたいと思う。その意味からも、現在求められている"ブランド訴求レスポンスの両立"という課題に応えていくつもりだ。
当社の創業者であり、ダイレクトマーケティングの創始者であるレスター・ワンダーマンも「これからの広告」について、次のように述べている。
「境界線をなくしなさい。一般広告とその他の種類のプロモーションや広告宣伝との架空の境界線をなくさなけばならない。境界より上(Above The Line=一般広告)でもなければ下(Below The Line=ダイレクトマーケティング及びプロモーション)でもない。境界線などないのである。」

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