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ミッション・ステートメントで苦境を乗り切れ!

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
金森 努
series
Wunderman's view No.5
date
2003年8月 7日
themes
その他

突然ですが、ここで質問です。「あなたは、自社のミッション・ステートメントが言えますか?」。、、、ダイレクトマーケティングやCRMを主領域とする当社がなぜ、ミッション・ステートメントという企業戦略やブランド戦略に関わるテーマを問い掛けるのか不思議に感じられる方も多いだろう。しかし、実は、もはや当社のビジネス領域においても非常に重要なテーマになっているのだ。

ミッション・ステートメントは単なるお題目ではない!
 出口が見えそうで見えない長引くデフレ不況、消費者の心理は変化し、外圧や規制緩和、業界再編などで市場環境は大きく変わっていく。昨日までの常識は今日はもう通じず、囲い込んでいたはずの顧客も逃げていく。そんな時、あなたは何を拠るべき縁として明日を考えるのだろうか。
 ミッション・ステートメントとは、まさに企業とその従業員の拠るべき縁となるべきものである。つまり、企業としての存在理由であり、その従業員にどう生き、どう行動すべきかを示す指針だ。今日のごとく、道を見失いがちな時にこそ、それを見直してみたい。
 しかし、冒頭の質問に応えられない方がいたとしたら、それは自社にミッション・ステートメントが明文化されていないか、きちんと浸透していない、もしくは既に忘れられてしまっていることを表している。また、きちんと言えたとしても「毎朝、朝礼で斉唱しているだけ」ということでは意味がない。
 ミッション・ステートメントとは全社・全従業員が心を合わせて課題解決に望むためのツールだ。企業としての存在理由を明確に認識し、その実現のために自ら何をなすべきかを常に意識させることができれば、その社員にとっての仕事は単なる"労働"ではなく、自己実現となる。つまり、企業の目的を個々の従業員が納得・共感し、自己の目的意識として共有できた時こそ初めて効果を発揮するものなのだ。

いかにしてミッション・ステートメントを作り上げるか?
 マーケティングの神様であるフィリップ・コトラーは、自著「マーケティング・コンセプト」において、"...たいていのミッション・ステートメントには以下のような立派な言葉が含まれている。「社員は重要な資産である」。「我々の手がける領域においてベストを目指す」。「我々の目的は期待を超えることである」。「株主にとって平均以上のリターンをもたらす」。手っ取り早くミッション・ステートメントを作りたければ、これらの文言を適当に並べ替えればよい。..."などと、いささかシニカルに述べている。しかし、本当にこれで十分なのだろうか。
 そもそも、ミッション・ステートメントが企業の指針として、もしくは従業員の精神的支柱として機能しないケースでは、現実との乖離、形骸化に原因がある。今日、冒頭に述べたように、顧客の心も市場のルールも日々移ろっていく。そのような環境の中では、ミッション・ステートメントそのものの今日性、適合性を確認すべきであり、言葉遊びのように定型のキーワードの並べ替えでは済まないのだ。

顧客視点を取り入れるべし!
 そもそも、市場も顧客も考慮せずに、「企業としていかにありたいか」を主張するだけでは、かつての独善的なCIブームの再来にしかならない。企業はもはや、DRM(Direct Response Marketing)CS(Customer Satisfaction)CRM(Customer Relationship Management)などを通して顧客の声を聞く、顧客と対話することを学んだはずだ。だとすれば、その学習効果を生かし、今こそ自社のミッション・ステートメントを見直してみるべきだろう。
 しかし、言うは易しという感がないでもない。今日の市場や顧客に適合し、従業員の心が拠って立つようなステートメントを考えるのは容易ではないだろう。では、考える前にまず、積極的に顧客に聞いてみればよいのではないか。応えは彼らの言葉の中にあるかもしれない。
 実は、過去の各企業のミッション・ステートメントの策定過程において、顧客に聞くという行為がなされたケースは少ない。CEO自身が書く、CEOが書き幹部社員が推敲する、社内の委員会が編纂するなどのパターンがあるが、顧客の声を聞くという過程はあまり取られていないのが現実のようだ。確かに、「自らどうあるべきか」という存在理由を問う問題であるだけに、CEOや自社内の意見が重要であろう。しかし、顧客主導型に移行した今日の市場環境を乗り切るためには、そもそも現在自社は顧客からどう見られており、何を求められているのかを正しく理解することこそが第一歩だといえよう。
 とすれば、今まで以上に事前にリサーチを行ったり社内に堆積しているVOC(Voice Of Customer)を解析し、取り入れる手順を踏むべきだろう。おそらく、それらは型どおりの定量的な調査・集計では明らかにすることはできないが、幸いにも今日は優秀なテキストマイニングのツールなどもあるのだ。顧客の声を反映し、求められる企業としての自信をベースにすることができれば、それはパワフルなミッション・ステートメントとなることは間違いない。

今こそOne face One voiceの実現を!
 2000年から2002年頃にかけてCRMが一斉を風靡した。しかし、一方で数多くの失敗事例が取り沙汰された。その原因としては、綿密な計画なきシステムソリューションの導入なども挙げられるが、最終的に一番大きかったのは、CRMの目指すべきゴールである"One face One voice"というポイントが多くのケースで軽視されていたことにあるのだろう。
 "One face One voice"とは、「一人一人の顧客に対し、企業としてすべての顧客接点において、各従業員が共通化された意識のもと、統一された対応を最適な形で提供すること」である。そのためには、本来はいわゆるマニュアルよりもレイヤーの高い、ミッション・ステートメントの共有が根底になければならない。しかし、残念ながら当時CRMの計画と実行において、ミッション・ステートメントまでが考慮されたケースは少ない。
 戦略なきキャンペーン施策の集合体となってしまったCRMプロジェクト。ブランドに対する影響を配慮せずに、粗略に行っていた顧客接点対応。顧客ベネフィットよりも自社の理論で運営されていた会員組織。誤った対応は枚挙に暇がない。今こそ、その反省をもとに、"One face One voice"を実現することが重要なのだ。一時期流行ったeCRMのソリューションが持っていた、一人一人の顧客に合わせた1to1のパーソナライズ機能などのような小手先の対応ではない。先に述べたように、「企業としてすべての顧客接点において、各従業員が共通化された意識のもと、統一された対応を最適な形で提供する」という強い意志を全社で持つことこそが大切なのだ。そのためにも、顧客視点をミッション・ステートメントに盛り込み、顧客囲い込みを実現していくべきなのである。

 自信のない人間には魅力はなく、常に対応に統一感と整合性のない人間は信用されない。企業という存在においてもそれは全く同じだ。この厳しい環境においてこそ、企業自身が自信を持ち、胸をはって行動できる指針を再度作り直すことをお勧めしたい。

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