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経営視点でウェブサイトの存在価値を考えるために「日経NET BizPlus」 連載

category
公開論文
writer
杉田 裕一
series
IT&マーケティングEYE 第13回
date
2003年11月28日
themes
Webマーケティング

「当社のウェブサイトを評価してほしい」。以前からよくある業務依頼ではあったが、ここ最近でその意味合いに大きな変化が見られるようになった。「経営判断に使うための評価」が目的だというのである。年間のマーケティング予算やシステム投資の適正配分を考える基準を作りたいとの依頼なのだ。
となると、当然ながらこれまでのアクセスユーザーの履歴(サーバーログ)やウェブサイトの使い勝手(ユーザビリティー)という現場的評価視点では十分でなくなる。それらは「このウェブサイトをどうしたらもっとよくできるか」というウェブで完結した評価が中心であるからだ。

そこで今回は、経営判断に必要なウェブサイトの評価というものを考えてみよう。ウェブサイトの存在価値を測定するための多次元的な評価である。

ウェブサイトの存在価値を評するためには、従来のようなウェブサイトだけの基準設定では不十分だ。他のメディアなどと比べた上でなければ、予算配分などのプライオリティーの判断が難しくなるからだ。

そこで提案したいのは以下3つの評価である。

  1. 情報を発信(OUT)する機能の評価
  2. 情報を受信(IN)する機能の評価
  3. 競合他社の提供するサービスとの比較評価

以下、各々のポイントを確認してみよう。

1.情報を発信(OUT)する機能の評価
これはマーケティングで活用する様々なメディアとの関係を、役割や貢献度で判断するための評価である。つまりテレビ、新聞、雑誌などと比して、企業から情報発信する場合の「役割の違い」や、発信した情報「利用のされ方」を明らかにするのである。
例えば、一般的な購買意志決定プロセス「認知→理解→検討→意志決定」におけるそれぞれの段階で、どのメディアがどのように貢献しているかなどを、まず総合的に調査する。

一般的にウェブサイトは、「認知」の量を獲得するにはテレビ、新聞、雑誌などマスメディアに劣り、詳細情報を提供するには向いているといわれる。しかし、一般論ではない、自社のビジネスにおけるウェブサイトや他メディアの各々の貢献度とその実態は、独自に調査するしかない。特にアクセスが多く、コンテンツも豊富なサイトなら、今日では他メディアに比肩するだけのメディアとしての力も持っているため、重要なポイントだ。
具体的な内容としては、購入客・非購入客、購入前・購入後などの切り口で、ウェブサイトへの接触態度や利用方法の違いなどをインタビュー調査やアンケート調査などから分析していくことになる。

2.情報を受信(IN)する機能の評価
次に着目するのはユーザーからの情報を受信する機能である。これはメディアとの比較ではなく、コールセンターや店舗など他のコンタクトポイントとの貢献度の比較となってくる。
この受信する機能については、「ウェブサイトからの問い合わせをなるべく受けないようにしている」企業もまだ数多く存在するなど、取り組みレベルがまちまちである。そういった意味では、どこまで取り組むかを判断するためにも、今後の投資(お金だけでなく人やシステムも)を考える上でも欠かせない評価視点である。
今後の投資を考えるために活用すべき指標は、コンタクトポイントごとの問い合わせの数・資料請求などアクセスユーザーからのコンタクト数、問い合わせなどの解決率、利用したコンタクトポイントごとの顧客満足(CS)の差異などを数値化しながら把握しておくことが必要だろう。

3.競合他社の提供するサービスとの比較評価
ウェブサイトの進化を目指しているのは自社だけではない。当然、競合企業も積極的な開発をおこなってくる。そしてその手段としては、コンテンツを豊富にしてくる場合、One to one機能などテクノロジーレベルをあげてくる場合など様々である。

しかし、単純に横並びを考えるのではなく、特に数千万〜数億といったテクノロジーレベルの導入に関しては「本当にそのレベルまで必要か」と一度立ち止まって考えてみることも重要である。これは前述の「情報発信機能の評価」とも関係するのだが、アクセスユーザーの望んでいる利用方法と、導入を検討しているテクノロジーが果たして同じ方向にあるのかをまず検討すべきなのだ。

逆に検討する余地もなく、対応しなければならないものを競合他社との比較で見いだす場合もある。競合他社のほとんどが対応しているのに、自社が対応していないサービスやコンテンツがあった場合だ。

例えば、

  • 他社がウェブサイトで修理依頼が出せるのに、自社では対応していない
  • 最新のカタログスペックがウェブに記載されていない
  • オンライン見積り機能がない

などである。特に利便性に関する欠陥がある場合は、対応を急ぐべきであろう。

今回取り上げた3つの評価視点は、どの企業にも一般的に当てはめることができる基本的なものであるが、自社のウェブサイトを考えて頂ければ、この中だけでもいくつかの発見はできたのではないだろうか。

自社のビジネスにおけるウェブサイト評価を詳細に実行すれば、さらに多く課題発見ができるはずだ。また、ウェブサイトの評価指標づくりに取り組んでみることは、その結果だけでなく、過程での発見にも大きな意義が存在する。

日常的に迅速な経営判断をおこなうための意志決定支援システム(DSS)の導入が進む企業も多いが、「判断基準の策定」こそが重要なはずなのである。

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