• TOP
  • アクセス
  • メールマガジン購読申込み・解除

Contact us

  • ワンダーマンコンセプト
  • ワンダーマンソリューション
  • コラム
  • 企業情報
  • 採用情報

"営業改革"とは言うけれど...「日経NET BizPlus」 連載

category
公開論文
writer
金森 努
series
IT&マーケティングEYE 第18回
date
2004年2月12日
themes
CRM

本連載において営業改革をテーマとした論説を何度か行ったが、読者の方からそれに関連したご意見やご質問などを最近多くうかがうようになった。特にある程度大きな規模の企業の営業セクションは悩みが深刻なようだ。そこで今回は、営業改革における具体的なポイントを今まで述べてきたことの整理も含めて解説してみたい。

なぜ、改革はうまくいかないのか?
各企業とも今は正に「営業改革」がこれからのテーマだという認識は一致しているところだ。業績の回復・維持のために営業費用の切り詰めはとことんまでやってきた。もはや減量の限界状態にあるボクサーのように絞り込まれ、ぜい肉は一切ない状態だ。となれば、次は売り上げと営業利益を回復させる以外に方法はなく、そのためには営業改革を行う以外に道はないからだ。

しかし、どの企業も全く手をこまねいて改革をに着手しなかったわけではない。SFA(Sales Force Automation)のソリューションの導入によってプロセスマネジメントを強化しようとしたり、MBO(Management By Objective=目標管理制度)を人事考課に盛り込み管理・指導を強化しようとしたり、はたまた情報強化のためにEIP(Enterprise Information Portal)を導入したりと、その施策はかなり幅広く展開されている。だが、実績が上がっていない。それはなぜなのだろうか。答えは、「根本的な部分が改革されていないから」だ。危機はどこにあるのか、何が問題なのかの認識が全ての営業担当者に共有されていない。そしてその解決のためのポイントが明確化されていないことが問題なのである。

第1のポイント:ビジネスモデルの変化への認識
第1ポイントは、今日、ビジネス全般において、そのありかたが大きく変化しているという認識を徹底することだ。その企業が扱っている商品・サービスによっても異なるが、現在、多くの企業は新規顧客に生涯一度きりの購入商品を売り切って完了するビジネスモデルを取ってはいない。購入客を囲い込み、関係を継続させ、アップセリングやクロスセリング、アフターマーケティングによって収益を維持・拡大させるモデルに移行しているはずだ。しかし、その認識が営業現場に徹底されていないことが少なくない。不効率な新規開拓への注力が営業成績を悪化させていないだろうか。既存顧客をケアすることが収益源となるとの認識は末端までなされているだろうか。とかく大きな営業組織においては、高度成長期以来の新規開拓依存型の成功体験がいまだに根を張っているケースが散見されるのだ。

第2のポイント:自社と商品の本質的な価値の理解
第2のポイントも認識レベルにおいて解決を図るべき部分だ。営業とはある意味、競争に打ち勝つ行為である。競合他社や顧客の中の購入優先順位に対していかに自社を優位なポジションに置くかが営業としての勝負なのだ。しかし、その勝負をかけるにあたっての優位点を、その「価値の伝達者」たるべき営業担当者が理解できていなかったとしたら、その勝負は既に戦わずして敗れているようなものであろう。「自社の価値(コア・コンピタンス)は何なのか」「商品の本質的な価値な何なのか」を全ての営業担当者が明確に答えられるだろうか。また、答えられるような教育や情報伝達・価値共有を行っているだろうか。ごく当たり前な部分ではあるが、意外なことに実際の現場ではこの部分がおざなりにされ、自社商品の機能や価格面での訴求だけが行われているケースは枚挙に暇(いとま)がない。全ての技術はコモデティー化傾向にあり機能差異が図りにくい。マーケティング戦略も追従と模倣が当たり前に行われる。このような環境の今日だからこそ、売り手が表面的には見えない価値やフィロソフィーをきちんと伝えて理解を得ることが重要なのだ。

本項に関しては旧連載「CRM講座−実践の現場から−」のバックナンバー「私たちは、何を売っているのか?」もあわせてご参照いただきたい。

第3のポイント:適正プロセスとレベルの設定
前項までの認識レベルの徹底が図られたら、次は具体的な実行段階の改革に入ることになる。そのポイントは、営業担当者に自らの行動における最適プロセスと適正レベルを正しく理解させ実行させることであり、その結果、成果をあげさせることである。プロセスの設定というとSFAの導入を想起させるが、実はその前段階での最適なプロセス、もしくはコンピテンシーモデル(優秀な担当者の実行モデル)の洗い出しがきちんとなされていないことが非常に多い。プロセス化されていなければ。収益をあげるための重要なポイントの漏れや抜けがおこりチャンスロスが発生する。また、場合によってはトラブルの発生という損失も懸念される。

さらに、表面的なプロセスだけではなく、その実行のレベルも重要なポイントだ。例えば、「定期的に顧客訪問を行う」という必要プロセスがあったとして、その内容が単なる軽いあいさつレベルの訪問なのか、しっかりと顧客の現状を把握するまでヒアリングを行い課題抽出と解決策の提示をするところまでやってくるのかでは、顧客の満足度は大きく異なる。その結果も大きく変わる。しかし、浅い、もしくは粗いレベルでのプロセスの定義しかなされていなければ見過ごされてしまうポイントなのだ。

本項に関しては旧連載「CRM講座−実践の現場から−」のバックナンバー「『ちゃんとやる』ということ」もあわせてご参照いただきたい。

本質的な改革のために
今回は営業改革について、ある程度大きな組織規模の場合をイメージして述べさせていただいた。改革とは舵の切り替えである。特に大きな船においては方向転換は容易ではなく、ともすればかなりの距離をそのままの勢いや方向で進んでしまう。しかし、今日の経済環境においては多くの企業において、そのままの方向の先にあるのは滝や断崖なのであろう。正しい航路にできるだけ早く切り替えるためには、その重い舵は小手先ではなく、根本的な部分から動かさなければならない。前述のことはある意味、当たり前なことも多いだろう。しかし、それらが実際に自社において本当になされているかというところから再度見直してみることをお勧めしたい。

【公開論文】 IT&マーケティングEYE一覧へ

コラムは毎月1回メルマガでも配信中 購読はこちら(無料)


PageTop

Copyright © Wunderman Dentsu, Inc. All Rights Reserved

ISO/IEC 27001:2013(JIS Q 27001:2014) 電通ワンダーマンは、
右記のセキュリティ認証を取得しています。

ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014