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2007年の"問題"と"解決(ソリューション)"。そのビジネスチャンスを考える「日経NET BizPlus」 連載

category
公開論文
writer
金森 努
series
IT&マーケティングEYE 第33回
date
2004年9月30日
themes
CRM

2007年。この年号を聞いて何を思い出されるだろうか。
北京オリンピック? いやいや、それは2008年。
最近新聞紙上をにぎわす2007年というキーワード。それは複数の社会的な問題が顕在化する年なのだ。そして、"問題"のあるところには"解決(ソリューション)"という名のビジネスチャンスが存在するはずだ。今回は、そのいくつかの2007年問題とそのビジネスチャンスについて考えてみたい。

有能なベラランが消えていく!ビジネス界全体の2007年問題
日本の高度成長を支えてきた団塊の世代。不況気の中、一部はリストラのターゲットにもされてしまったが、その個々に蓄積されたノウハウや技能は、まだまだ若い世代が太刀打ちできないものがある。その団塊の世代で一番数が多いのが、戦後間近の昭和22年(1947年)生まれであり、その層が60歳で定年を迎える年が2007年となるのだ。

特に取りざたされているのがSI(システムインテグレーション)の業界で、企業の情報システムを支えてきたベテランSE(システムエンジニア)が続々と引退しているため、情報システムがブラックボックスになりつつあることが大きな問題になっている。「システム障害はなぜ起きたか みずほの教訓」(日経コンピュータ編・日経BP社刊)によれば、先のみずほのトラブルも「複雑なシステムの全体像を見渡せる人材が減少しつつある。これが一連のシステム障害の底流にある大問題である。」とベテランの流失が問題の根源にあることを指摘し、既に2007年を待たずにそれが顕在化し始めていることを指摘している。

しかしこれは、SIの業界だけの問題だけでなく、製造業全般にわたる問題であるのだ。設計、研究開発、製造、全ての日本の現場はベテランによって支えられてきたといっても過言ではなく、その多くがテキスト(仕様や技術文書)に十分落とされていなかったり、それらが存在したとしても、第三者が理解できる状態にない。そもそもがテキストに落とせるものではない微妙な職人芸の世界だったりと、多分に"暗黙知"の状態にあるのが事実だ。

それらの"暗黙知"を誰もが理解できる"形式知"化し解決しようとしているのがナレッジマネジメント(KM)関連のソリューションを扱っている企業である。失われていくベテラン社員・職人のノウハウをいかに抽出・プロセス化していくかにカギがあるのだ。そして、その形式知化、もしくはプロセス化ができれば、次にはアウトソーシングの業界にビジネスチャンスが巡ってくるだろう。

一方、2007年にリタイヤする団塊の世代をビジネスマンとしてではなく、一消費者としてとらえれば、「可処分所得と可処分時間に富んだ消費者層」が大量に市場に誕生することを意味している。彼らのリタイヤ後の消費生活をどのように取り込めるのかは、様々な業種にとって大きなビジネスチャンスとなることは間違いない。

2003年では終わらなかった? カラのオフィスがまだまだ発生!
以前、2003年問題として取りざたされたが、汐留、品川、丸の内、六本木・・・・・・。相次ぐ再開発によってもたらされる、オフィスの供給過剰はいまだ止まらず、次の波が2007年にやってくるといわれている。古いオフィスビルに空室が大量に発生することは元より、新しく建てられるビルに関しても100%の入居が危ぶまれている。特に前述の人気スポットから少し離れて建てられてしまった、単独の新しいビルは深刻だ。それらのビルではかなり長期間のフリーレント(家賃無料)期間を設けるなどの好条件で企業を誘致に乗り出している。一方、古いオフィスビルもただ手をこまぬいているわけではなく、ビルのセキュリティーや空調、アメニティー面から始まり外装までを大幅に改築し、テナントに便宜を図ることによってオフィス移転を阻止しようと必死だ。

ある意味、どの業界においても供給過剰が起こったときには、サービス競争が起こり一時的に受益者が増加する。その後に淘汰が始まるのだ。テナント側には好機であろうが、ビルオーナーにはかなり厳しい状況だろうことは確かだ。しかし、古いビルのリフォーム需要など、一部にビジネスチャンスが発生するであろうし、企業の引っ越しも市場を潤すだろう。そして、最終的には古いビルが淘汰され、再開発という大きなビジネスが再び動き出すことになるのかもしれない。

ホテル業界も2007年に供給過剰のピークに
同じく供給過剰という意味ではホテル業界も2007年が節目になる。現在、東京のシティーホテルの勢力図は大きく塗り替えられつつあり、空前のホテル開業ラッシュは2007年にピークを迎えるのだ。実に最終的に供給される客室数は7,000室に上ると予想され、現在の東京にあるシティーホテルの年間平均客室稼働率が約75%であることを考えると明らかに供給過剰である。

なぜ、供給過剰を起こしてまで進出が相次ぐのか。新規に進出しているのは世界有数の一流ホテルである。単純に考えれば、外資の流入は小泉首相が旗を振る、日本の観光振興により増大が見込まれる外国人需要を見込んでのことでもあろう。しかし、最終的には前項のオフィスビルと同じく、再開発を機に一気に淘汰に向けた戦いが仕掛けられていることを意味するのだろう。そして日本勢は苦境に立たされる。

つまり、日本勢は新規誘致だけでなく、既存客の囲い込みにも腐心しなければならなくなるからだ。ホテルはサービス業であるが、装置産業でもある以上、巨大な資本を投下された新らしいホテルの快適性は顧客にとって魅力的に映ることは否めない。それを離反させずに囲い込み、さらに既存客からの紹介やクチコミで顧客を拡大していくためには、満足度向上と囲い込みのしくみなどが欠かせない。となると、ホテル本来の"ソフトの魅力"で勝負することになり、同時にそこには高度なマーケティングプログラムが必要となる。そして、僭越ながら筆者の属するマーケティングの業界にも活躍の機会がやってくるように思われる。

誰でも大学生になれる? 大学の2007年問題
教育界での2007年は「全入時代」と呼ばれている。少子化によってこの年ついに、大学の入学希望者数が、募集定員を下回ってしまうと予想されているのだ。つまり、選り好みをしなければ、誰でも大学に進学できるということである。とはいえ、人気は有名上位校に集中するので中堅以下の大学、とりわけ地方大学の苦戦は目に見えている。

そこで各校とも、自校の魅力をいかに出していくかが大きな課題となっている。その一つが大学のブランディング。いわゆるブランドマネジメント手法を用いて、自校の価値を再定義し訴求する取り組みが始まっている。既にかなりの大学に広告やコンサルティング会社がそれをビジネスチャンスとしてサービスを提供している。

さらに関連した動きとして、小子化対応で体力のある大学は、大学院の充実に注力している。特にビジネスに直結した法科大学院、会計職専門大学院、MBAスクール等の専門職大学院の展開が顕著だ。また、金沢工業大学大学院(東京校・知的創造システム専攻)のように、社会人にターゲットを絞って、夜間1年制で修士号(工学修士)を取得できるコースなども出てきている。確かに「大卒資格の高卒化」と言われるように誰もが大卒になれば、次にくるのは「大学院卒」という、より高学歴志向であろう。それを反映してか、今のところ、上記の大学院の展開においては、各校とも募集にさほど苦戦はしていない様だが、いずれ競争が激しくなるのは目に見えている。

一連のブランディング、募集、資料請求者に対するフォローコミユニケーション等この領域でも、マーケティングの世界の活躍の場はありそうだ。

冒頭記したように、"問題"のあるところには"解決(ソリューション)"という名のビジネスチャンスが存在するはずだ。そして今回は2007年という年にいくつも重ねてやってくる社会的な問題を、主に筆者の生業であるマーケティング業界の目から見てみた。恐らく他の業界のプロの目から見れば、全く違ったビジネスチャンスも見えてくるだろう。

実は、色々調べていくうちに副次的にわかったのだが、今回のように各業界で言われている様々な2007年問題を並べて見ているコラムは意外と少なかった。その意味からも、拙稿が何らかのヒントになれば幸いである。

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