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成功例に見る企業サイトでのコミュニティ活用法

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
谷津 ひとみ
series
TIPS★TIPS No.20
date
2004年11月18日
themes
CRM,コミュニティ

コミュニティ活用の意義
インターネットの普及期、様々な企業が顧客を囲い込み、意見を吸い上げたり、直接企業メッセージを伝える事ができる手段としてオンラインコミュニティを活用する事に関心を持った。確かにコミュニティは、カスタマーリレーションの中から彼らの声や知見(顧客知)を吸い上げることには非常に適しているし、顧客がコミュニケーションを楽しみながら、企業や商品への関与度を高めることにより、ロイヤリティ自体を向上させることに貢献するという期待は大きかった。また、いくつかの成功例も登場した。

しかし一方で、誹謗中傷などに対するリスク対応の難しさと手間に対して、直接的に利益がでるわけではないこと、手法に関する知見が少なく成功の確信が低いことから、いつのまにか各企業の期待は薄れていった。確かにコミュニティ自体は直接的な利益を生まない場合も多い。ただ、先のニューズレターの中でも述べたように、顧客一人ひとりとのコミュニケーションの効果を、P/LやROIで評価するのではなく、顧客維持のためのサービスや開発を目的とする、つまりR&D(研究開発)の一環として展開する考え方が定着していけば、コミュニティも再び活用方法が検討されるのではないだろうか。
※参照バックナンバー「R&D型CRMに対する可能性と期待」

そこで今回は、企業がコミュニティを活用する際のTIPSについて紹介していく。

コミュニティ活用、成功のコツ
前述の通り一般的に顧客を囲い込む手段として、「コミュニティ」という手法は良く論議されるが、実は、コミュニティという手法に向く目的や商品は意外と狭い。まずはその活用分野をご紹介しよう。

<今回のTIPS>成功例に見る、これがコミュニティに有効な商品と施策目標だ!

  1. 商品開発
    多様化し変化が早くなった顧客の嗜好や知見を吸い上げ、商品やサービスに反映させるために、コミュニティはもっとも直接的かつ、細部にわたり、多くの声を取り入れることを可能にする。
    無印良品が運営するMUJIサイト内のコミュニティでは、顧客に協力を得る形で公開モノ作りを行っている。アイデアを募集し、集まったアイデアの中から更に投票が行われ、デザイン案等へ継続的に投票を行わせながら、その結果や開発進捗状況をネット上で公開していく。
    顧客は、自分の意見を取り入れた商品を開発してもらえるほかに、商品開発の過程を楽しむというメリットを得る。企業側は顧客の意向を生かした商品開発ができ、発売前の商品情報を多量に伝えることができるほか、反響によって事前に市場を把握することも可能になる。加えて参加した顧客は、自分が開発に関わったことから企業へのロイヤリティを向上させる。
    同様の例では、婦人下着メーカーTriumphのオンラインショップAMO'S STYLEのコミュニティがある。特徴的なのは、アンケートに応募してくれた人の中から顧客の代弁者を選出し、オフラインでも意見交換会を行うことだ。もちろん、開発状況はWEB上で公開され、参加者の興味・関心を維持している。
    結果として、無印良品は日産自動車と組んで開発した車をネットだけで200台も売り、トリンプも2000年の企画開始以来、8つの商品化にこぎつけ、対前年比20%で売り上げを伸ばしている。
    しかし、この手法はブランドストーリーが強い商品には適用すべきではない。顧客は作られたイメージやメッセージに対し、憧れ、お金を払うわけであり、そこに自分や他人の意見を介入させたいとは思わない。つまりルイ・ヴィトンやベンツに企業が提供するコミュニティは必要ない。使用頻度が高く、多種多様なニーズがある商品に関しては「自分にぴったり!」な商品を求める顧客が多いため、そこにコミュニケーションが生まれるのだ。

  2. 商品活用機会の提供
    それだけでは利用できず、利用の「場」や「機会」が必要である商品の場合、企業がそれを提供することで、商品の利用機会を増やしてもらうことができる。同じ趣味・嗜好を持ち、同じ商品を使う仲間が集まる、企業サイトは格好の利用「機会」・「場」となるわけだ。
    ヤマハのプレイヤーズ王国は、自分で作った音楽を公開したり、気に入った作品を紹介したり、音楽仲間と出会うことができるコミュニティサイトだ。自由に自分の作品を投稿することができるほか、仲間の音楽を聴くことも自由。楽器の使い方や音楽に関する情報などを交換したり、バンド等、一緒に音楽を楽しむ仲間の募集もできる。また定期的に作品のオンラインコンテストも行っている。このように商品を利用した成果物に対して、発表する場を設けることや、一緒に楽しむ仲間を見つけることで、商品利用意欲をかきたて、利用機会を増加させることが可能になる。
    アウトドア商品のオンラインショップのナチュラムのコミュニティでは、アウトドアやフィッシングの共通の趣味・話題を持つ仲間が集まる各種サークルが活発に活動している。顧客がサイト内で自主的にイベントを企画していくので、アクティビティが活性化され、商品利用機会が増える。また、利用機会の創出は、間接的にショップでの購入を促し、オフラインでの活動が新たな仲間の獲得(MGM = Member Get Member)を促進している。

  3. 商品改良・市場の開拓
    新しい技術や考え方を用いた商品で、その発展の可能性が未知数である場合、コミュニティを活用し、顧客の知識や経験に助けをかり、商品の改良、市場の開拓などを行う方法がある。各インターネットサービス会社がBlogサービスの提供を始めたとき、その利用方法について顧客同士が情報交換するための掲示板が設置された。
    システムのバグやソースの書き方などを顧客がお互いに質問しあったり、その答えを書き込んだりしている。彼らは新しいサービスを開拓していくワクワク感を共有し、なおかつ自分が所有する商品やサービスの活用方法を得ることができ、企業側は開発のスピードを縮め、市場を広げていくことができる。同時にカスタマーサービスコストも削減している。マイクロソフトのような大手でも同様のコミュニティを大規模な形で運営している。
    ヤマハのサウンドスケッチャー(MP3レコーダー)の販売でも同じ手法がとられた。今までに無い新しい技術を使った商品であったため、その使い方、活用の仕方に関しては未知数であり、顧客には情報が必要であった。掲示板には質問や、それに対する答え、新しい使い方の情報で賑わった。こうした情報交換や利用方法の開拓がなかったことには市場は作られず、MP3レコーダーは衰退したかもしれない。

  4. 事前事後の話題増幅(情報共有:経験共有)
    商品寿命が短くなった今、事前に多量の情報を与え、話題を作ることで売り始めから垂直の立ち上がりを求められるようになった。もちろん、寿命をできるだけ長くし、売り続ける、関連商品を売ることで利益を上げることも重要だ。
    映画「スパイダーマン2」。映画の公開前にWEBサイトが立ち上がり、その中にファンクラブと称しコミュニティサイトが設置された。ファンクラブの掲示板には公開前からトレーラーの感想や他メディアから知り得た情報などが書き込まれ、参加者が互いに期待を膨らましていた。公開後は、感想などが書き込まれた。経験を共有することでよりコミュニケーションは活性化されていく。
    また映画をみていないユーザーはその感想を聞くことで、より深い関心を持つようになる。そして12月にDVD発売を予定する現在でも掲示板は続けられている。話題を増幅し、公開直後の垂直の立ち上がりに貢献するだけでなく、話題を継続させ、MGMやクロスセル(映画→DVD等)を促す効果を持つ。
    本や映画等のエンターテイメント商品は、購入するまで、それ自体が自分にとってどんな価値を及ぼすか分からないため、情報収集や、他者の感想を聞きたいというニーズがあるためコミュニケーションが生まれやすい。また、経験や感動を生むため、誰かに伝えることで共有し、余韻を楽しみたいという傾向もあるため、コミュニティには向いている。
    このように全ての商品やマーケティング目的にコミュニティは効果的なわけではないが、今回の事例とその解説を参考にしていただき、自社の商品や施策目標が適合しているようであれば、是非とも実行プランを練ってチャレンジしてみることをおススメしたい。

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