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「お客さまの声」による企業改革の現実的な進め方とは?

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
金森 努
series
TIPS★TIPS No.21
date
2004年12月16日
themes
CRM

書籍にみるビジネスのブーム
大きな書店のビジネス書のフロアを見て回ると、今日の企業の課題がよく分かる。店頭に平積みされているのはまず、「営業改革」関連の本。これは何度も当ニューズレターで述べてきたが、コスト削減による企業の利益確保はもはや限界に達している。ムリな減量でフラフラになったボクサーのようなものだ。そこで次は営業を強化して、本来的な営業利益を上げる方法、筋肉質への転換を模索し始めたということだ。それらの書籍の多くは、「いかにお客さまの心を捉えて放さないか」についてページを割き、優秀な担当者の営業プロセスやトーク事例を記載している。

次に目につくのは、「マーケティングの基礎」について書かれたビジネス書だ。決してコトラーではない。マーケティングセクションの担当者や研究者が読む専門書ではなく、右頁解説、左頁が図表というスタイルのものだ。それを営業企画や営業職の担当者が読む。つまり、営業改革本を読むのと同じく、「どうしたらモノが売れるのか。お客の心をつかめるのか」が知りたいがためなのだ。

さらに面白いのは、一時期は大ブームとなったものの、バブル崩壊後、その費用対効果への疑問視から下火になっていった「CS(Customer Satisfaction顧客満足)」関連の書籍が復活し始めていることだ。前述の営業改革やマーケティングをより効果的に活かすためにも、より直接的にお客さまの声に耳を傾けようということだろう。事実、本が売れていると同時に、呼び方は旧来の「CS部」であるかどうかはともかくとして、そのお客さまの声を元に社内変革を進めていく部署を新設、もしくは既存組織によりその機能を強化させる動きが多くの企業でみられるのだ。

組織をつくったものの・・・。
営業にしろ、マーケティングにしろ、CSにしろ、お客さまの声に耳を傾けることが重要なことが分かる人は分かる。恐らく、新規部門の創設や強化はそれが分かっている役員の肝いりで行われたことだろう。しかし、悲しいかなそれが分からない人には分からないのが現実だ。他部門の協力が得られずに全く機能しない。どうすればいいのか。その部門のマネージャーは悩む。

しかし、企業サイドではなく、生活者サイドに視点を移すと、「お客さまの声」という言葉はビジネスの世界だけでなく、一般生活者の中にももはや浸透し、「自分たちの意見は尊重されるべきだ」という認識がしっかり持たれている。(一部の、それが行きすぎた人たちがクレーマーだ)。しかし、そのような環境の中で「お客さまの声」という言葉、もしくは文字面だけは分かっていても理解できない人々も社内にはまだまだ多い。実際にお客さまに接していない、管理部門、研究部門、もしくは卸などエンドユーザーではないお客さまを担当している営業担当者、さらにそれらを職掌している幹部などがそれだ。彼らも頭では理解できる。しかし、実際のエンドユーザーからの距離が遠い分、肌感覚でそれが分からないのだ。

今回のTips:意外と簡単な解決方法・コールセンターのモニタリング体験
一番簡単なのは、コールセンターでお客さまとの実際の応対を一日モニタリングさせることだ。もしくは何件か、ヘッドセットを付けてオペレーターに代わり応対をさせてみるのもよいだろう。また、記録用に録音してある苦情の応対状況を聞いてみるのも、短時間で現状がよく把握できる。

このように、実際に企業の中では、「お客さまの生の声」という言葉が数多く流通している割には、本当に「お客さまの肉声」を聞いたことのある人はごく一部である場合は少なくない。そんな場合は、一度このような強烈な体験をさせてみるのが一番なのだ。

すると、「生の声」を分析したテキストマイニングのレポートを見てもその時の実体験がよみがえり、その重要性に気づくようになるのだ。そうでなくては、恐らくテキストマイニングのレポートなどは「分かったような、分からないようなシロモノ」になってしまうだろう。このようなショック療法は是非お勧めしたい方法の一つなのだ。

今回のTipsの使用上の注意点
コールセンターのモニタリングは、センターの応対品質を高めるために、コールセンターの先進国・米国では全コール数のうち、かなりな数を実施している。日本とは比較にならない。それだけその重要性と効用が理解されているからだ。

しかし、今回は目的が違う。「普段、エンドユーザーとの接点のない幹部・担当に現実を実体験させるためのもの」である。そして、この時注意しなくてはならないのが、「お客さまの生の声」にはその内容にかなりの幅があるということだ。

企業側に落ち度がないのに攻め込んでクレーム。小さな事象を拡大して、大きな問題に発展させ、企業姿勢を問うてくるような論調の問い合わせ。または、個別の社員や店舗の応対状況を集中的に攻めてくるクレーム等々・・・。実際には、これら一つ一つ内容を真摯に精査して、どのように対応するのか、もしくは誤解を払拭する、毅然とした態度で反論するなどの検討が必要である。

しかし、エンドユーザーの生の声に慣れていない幹部や担当者は、その一つ一つがどの程度の「振れ幅」を持っているのかを直感的に判断することができない。すると、「何だ、これは大問題じゃないか!」「○○支店の××という担当者はとんでもないやつだ」というような直接的な反応を起こし始めてしまう。それは本来の主旨ではない。

なので、必要なのは、モニタリングが終わった後、全員が集まって、モニタリングした内容を一つ一つ、エンドユーザーは何を言いたかったのか、今後の参考になるようなものではない、極端な問い合わせはどれであったのか。その他の各々の問い合わせに対して自社は何が学習できるのか。というラップ・アップのミーティングを開いて全員で共有することなのだ。これによって、通常業務でお客さまに接していない、管理部門、研究部門、もしくは卸などエンドユーザーではないお客さまを担当している営業担当者、さらにそれらを職掌している幹部なども同レベルで、第一線でエンドユーザーと対峙している営業・サービスと同等の顧客視点を習得し、その重要性に気づくことができるようになるのだ。

とにもかくにも「お客さま生の声を」
とにもかくにも、現在の企業の危急の課題は「企業改革」であることは間違いない。そのための基本は「お客さまの生の声」を聞き、その中から最適解を見つけ出すことだ。それに向けて社内のベクトルを一つに合わせることは欠かせない。今回のTipsは、そんな社内意識の統一を図る一手法として、是非、お試しいただきたい。

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