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顧客の心を知る継続コミュニケーションとは

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
明石 智子
series
Wunderman's view No.30
date
2005年8月 4日
themes
顧客維持とロイヤル化

スピード重視の時代とはいえ、顧客と企業との関係性を深めるコミュニケーションは、一朝一夕にして完結するものではない。時間をかけて、継続的に謙虚に顧客を知っていかねばならない。

顧客に向けて、自社のブランド価値を高め、クロスセルやアップセルなどのビジネス機会創出の役割を持たせる施策の一つとして、定期的、かつ継続的に顧客へ届けるニューズレターや情報誌がある。だが、継続してコミュニケーションするがゆえに、顧客の反応が落ちてくるという壁にぶつかることはないだろうか?何を見直したらいいのか?

そこで今回は、顧客と継続してコミュニケーションを図る際の留意点はどこにあるのかを掘り下げてみたい。

紙メディアにも有利な継続コミュニケーション
ニューズレターや情報誌は、本来は印刷物で始まったものであるが、最近はeメールで顧客とコミュニケーションをとる企業も多い。利点は、1)比較的低コストで、スピーディーな制作・配信が可能である、2)個別にかつ的確にタイミングを捉えたプロモーションを実施しやすい、3)購入の意志があるときはクリック一つで、申し込みしやすい点である。

一方、紙メディアによるニューズレターや情報誌も、顧客との継続コミュニケーションの定番ツールとして大いに活用されており、効果を上げている。カード会社や金融機関における取引・利用明細書の中に同封されているニューズレターや、不動産会社での引渡し顧客に向けての情報誌など、その形状はさまざまだ。

たとえば不動産会社における情報誌では、住宅購入後の修繕やリフォームなどに対するニーズ喚起でクロスセルを獲得したり、さらには購入した住宅のMember-Get-A-Member(知人紹介プログラム)にて、顧客紹介による利益創出を期待することができる。構成は、毎号手に取り読み進めやすくするために、前半は編集記事やコラムを掲載し、後半はクロスセルのためにページを割くものが基本であろう。

しかし、顧客に購買ニーズがいつもあるとは限らない。住宅のような耐久消費財であればなおさらだ。だからこそ、購買ニーズが発生した時にすぐにアクションを起してもらうためにも、ニューズレターや情報誌が毎号届けられるたびに、できるだけ多くの顧客の手に取ってもらえ、読み進めてもらえるものであることが大切だ。

eメールでのコミュニケーションでは、サブジェクトで瞬時に判断されて削除される場合もある。テキストが中心であることから印象も残りにくい。それに比べ、印刷物は手元に形が残り、独自の世界観を演出できる。ぱらぱらと気軽にめくっていきやすく、保存性もある。eメール時代だからこそ、逆に紙メディアのメリットを捉えたコミュニケーションが功を奏することも少なくないだろう。しかし、eメール利用者も増えているからこそ、捉え直さなければいけない紙メディアにおけるコミュニケーションのポイントがあるのではないだろか。

顧客はどうして、読み続けてくれなくなるのか?
活字メディアは、ますます巷にあふれ、読み手は、自分の関心のあるものだけを取捨選択して読んでいることは間違いない。フリーペーパー・マガジンは、全国で約1140種類が発行されているという。

一方、企業から送られてくるニューズレターや情報誌はどうだろうか。顧客にしてみれば、自分が興味・関心を抱いてお金を払って購読する雑誌や、街角で気になって手に入れたフリーペーパー・マガジンとは違い、届いたと同時に待ってましたとばかりに表紙を開いて熱心に読み始めるといった態度にはなっていない。送り手側から一方的に送られているだけのものに過ぎず、読み手にしてみれば、気が向いた時にのみ表紙をめくってみるぐらいの認識しかない、と考えておいたほうがよいのだろう。

大きな興味をひかれなければ、中をめくることをしない。また、せっかく開いて読み進めたはいいが、関心をひく記事が見当たらない、取り上げられているテーマが自分のかかわりとはかけ離れすぎた世界の話題であったり、「売る」姿勢が強すぎて今は必要ないのにと感じたり、ボリュームが多すぎて飽きてしまうなどで、興味をなくしてしまう。
自分には興味を呼ばないニューズレター・情報誌というレッテルが貼られてしまうと、"そのまま放置する習慣"がついてしまう。

また、eメールでの購読態度も見逃せない。eメールで情報を入手する人も増えた今日、継続的に送られてくる情報は、入り口であるサブジェクトでコンテンツの良し悪しを瞬時に判断し、自分の好みに合ったコンテンツだけを優先して読む購読傾向にある。同じように紙メディアも、eメール感覚で瞬時に判断して購読する読み手がますます増えていることを考慮しておく必要がありそうだ。

毎号の第一印象をどう見せるか。
では、反応がどうも悪くなってきていると感じたときに、再考する視点には何があるのか?読み手は、eメールのサブジェクトのごとく瞬時に判断する人が増えてきているのを考えると、紙メディアも第一印象をどうつくっていくかが、より重要になってきているだろう。つまり、毎号ごとの表紙の"自己主張"であり、たとえば、取りあげる巻頭の"特集"のアピールにある。

毎号の特集も、読み手のカスタマーインサイトにあわせて、特集テーマを発見しているであろう。しかし送り手側は、顧客一人ひとりを知り尽くしているわけではない。読み手の関心事はいろいろあることを考慮すると、自社のブランドや世界観を意識しながらも、顧客の周りに起こりうるタイムリーな話題を、さまざまな切り口で、順番に特集テーマを取り上げていくことで、読み手の1回ごとの集中度も高まり、表紙をめくってもらう率は高まると考える。

たとえば、
◎ 旅行 → 健康 → 趣味 → 環境問題 → インテリア→
 料理 → 家族との過ごし方 → スポーツ・・・

のように、さまざまな切り口の特集テーマで回していき、「今回の特集は、私に役立ちそう」「読んでみたい」と、ともかく1回でも扉を開けてもらう方法である。
特集タイトルのコピー力や、関心を寄せてくれた人を逃さない編集内容にすることも重要だ。

1)特集:眠りについて考える
2)特集:毎晩ぐっすり眠るには

2)のコピーのように、「眠り」がテーマでも、不眠症気味の人に「今すぐ知りたくなる」臨場感のある特集内容を訴求し、タイトルコピーを表現し、読みたくさせるのは言うまでもない。また、毎号、世界感は同じにしながらも、毎号の特集内容が違って見えるビジュアルインパクトも欠かせない要素となる。

その回を読んでもらえれば、次回も読んでもらえる可能性が高まる。すべては、その1回、毎号、毎号が勝負である。顧客は時間の経過とともに、生活や価値観、関心事も変化していく。だからこそ、顧客と、長く、じっくりとコミュニケーションを深めていくためには、毎回毎回、その時のタイミングでの顧客を知るためにも、一期一会で臨むアプローチが大切であると考える。

マイペースにあわせた"気軽さ"
さて、表紙をめくってもらうことに成功した。次は中を読み進めてもらうことだ。「スピード」に焦点をおいたeメールに対して、印刷物のメリットはeメールのように上から順番に読んでいく必要がなく、読み手のペースにあわせて(場合によっては、後ろから読んでいく人もあるように)読み進められる"気軽さ"にあるのではないだろうか。いわゆる斜め読みの人も多いであろう。

  1. 顧客の関心事となるさまざまな切り口のコンテンツを網羅。
    各コンテンツのページ数は多くさかずに、コンパクトに編集。

  2. 文字量に圧倒されない、写真やイラストが前面に立ってくる、
    ビジュアル感覚な構成。

  3. 文字量を最小限にするように努める。フォント・サイズを大き
    めにするなど、目に飛び込みやすいレイアウト。

  4. ニューズレターや冊子の全体ボリュームの検討。

など、eメールを読みなれていたり、長文を読む習慣がなくなってきているビジュアル世代にも、読みやすい"気軽さ"を前提に設計することがポイントとなる。
読み手は、積極的な購読態度を持っているわけではないので、企業から発信するシリアスで重たい内容・ボリューム感のあるコンテンツは望んでいない。とすると、身近で、読み手に役立つ情報をテレビのチャンネルをリモコンで替えていくように、パラパラと眺めてもらえる感覚で親しんでもらう紙・誌面づくりが大切と考える。

顧客の変化を捉えるコミュニケーションに
次号も届く。また、パラパラとめくってもらえるようになる。毎号、毎号これを繰り返すことで、顧客は、また少しずつ耳を傾け始めてくれる。顧客が耳を傾けはじめたら、今度は何か言葉を発してくれるかもしれない。そのためにも、顧客に向けての読者アンケートや、読み手が参加・投稿できる企画も、毎号にできるだけ盛り込むことは欠かせない。応募先にはweb などの受け先も必要であるが、意外とアナログ的に「書くこと」「応募すること」が好きな顧客いることも見逃せない。

顧客にはさまざまな人がいる。また、顧客の心や、生活環境、関心事、購買傾向は、時間とともに徐々に変化する。そうした少しずつの変化を送り手側が知っていくために、顧客側に楽なペースで、謙虚に、ゆっくりと、継続的に語りかけられる紙メディアでのニューズレターや情報誌は、まだまだ活用される余地が残っていると考える次第である。

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