• TOP
  • アクセス
  • メールマガジン購読申込み・解除

Contact us

  • ワンダーマンコンセプト
  • ワンダーマンソリューション
  • コラム
  • 企業情報
  • 採用情報

リレーションシップ・マーケティングは"心"マーケティング

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
野口 健介
series
Wunderman's view No.31
date
2005年9月 1日
themes
顧客インサイト

感情が大きく占める価値判断
昨今のデフレ経済下で登場した「10分1000円理髪店」。一般的な理髪店の料金は3600円程度(平成15年度、全国理容生活衛生同業組合連合会調べ)なので、顧客満足の高いサービスで差別化しなければ太刀打ちできない。筆者の利用している理髪店は従来型の理髪店だが、料金に見合う価値があると思うので、少し紹介したい。

いくつか理髪店を試してみた結果、"何となく良い"と感じたことからこの理髪店を利用し続けているが、具体的には何が良いのだろうか。筆者はこの理髪店の60歳代の店主がカットしてくれる髪型が自分では一番気に入っている。また、シャンプーとマッサージは店主の娘夫婦のほうが心地よい。非常にわがままな願いではあるが、散髪や髭剃りを店主に、シャンプー、マッサージを娘夫婦にやってほしいと思っている。そして、この店においてこの願いは決してわがままではなく、何も言わずともいつも対応してくれているのである。

よくよく店内を見てみるとこの3人は、お客によって役割を変えて対応をしている。1人ですべてのサービスを提供する場合もあれば、筆者の時のように施す内容によってスタッフを代える場合もある。単なるローテーションなどではなく、きちんと顧客に合わせた対応をしているのである。スタッフ3人のサービスレベルを一定にすれば効率的かもしれないが、個人の好き嫌いという主観的なレベルで高い評価を得るためには、現行のオペレーションが最適であろう。

理髪店の特徴は、消費者の主観的な評価ウェイトが高いことだ。要は、「髪形は自分に似合っていると思えるか?」「髪を切ってもらって気持ちよかったか?」という感情的な価値判断がされるのである。賞を取るほどの高い技術力があっても、サービスを受けた側が気に入らなければ、消費者はその店舗をよしとしないのである。

人をみる!みる!みる!
この理髪店は、こちらからお願いをしたわけでもないのに顧客に対して快適なサービスが提供できている。推測だが、お客のちょっとした表情やしぐさ、あるいは短い会話の中で、顧客満足度を図った結果ではないだろうか。言い古された言葉ではあるが、この理髪店のスタッフは「常にアンテナを張っている」状態なのだ。理髪店に限らず、顧客満足度の高いサービス提供ができなければ価格を維持することは難しくなる。ただ、顧客満足度の高いサービスと一口に言っても、その定義や提供方法は業種・業態によって様々であるが、理髪店の例は多くのヒントを教示してくれている。

とりわけ重要なのが、顧客の感情面に対して最大に配慮していることだ。人間の意思決定には、経験、知識、価値判断、置かれた状況など多くの要素が関係しているが、「感情」が強い影響を及ぼすことが様々な研究において指摘されている。まずは、われわれマーケティングに携わる者は、顧客の思考プロセスは筋の通った合理的なものではなく、むしろ非合理的で感情に左右されやすいものであることを、肝に銘じなければならない。では、その感情面をどのように把握し、醸成するのか。方法論はいくつかあるが、基本は、注意深く、つぶさに、絶える事なく顧客を観察し、推察、洞察することにある。そして、顧客の評価基準を知ることだ。もちろん、理髪店のようにすべての顧客と直接対面できるとは限らないので、顧客の感情を知るための方法についても、考える必要がある。

人の心を感じる姿勢
ITの飛躍的な進化もあり、CRMやリレーションシップ・マーケティングという言葉は、時としてテクニカルな手法の議論が中心となることも少なくない。しかし、顧客が人である以上、人としての基本的な意思決定プロセス、つまり感情が及ぼす影響を無視することはできない。サポートセンターに電話をかけたとき、届いたメールやはがきを見たとき、webサイトへアクセスしたときなど、顧客はどんな気持ちなのかを気にすることが大切だ。顧客の行動を実際に自分が行ってみることで、顧客の気持ちを体験してみることも顧客の洞察には有効な手法である。

顧客一人ひとりに対して直接にその心を知ることはできないが、身近なところから、人の気持ちや心を推し量り、相手のことを気にすることは決して無駄ではない。そのひとつひとつが顧客満足を向上させることに役立つのである。さて、あなたが昨日話した相手は、今どんな気持ちなのだろうか。

【ワンダーマン・ニューズレター】 Wunderman's view一覧へ

コラムは毎月1回メルマガでも配信中 購読はこちら(無料)


PageTop

Copyright © Wunderman Dentsu, Inc. All Rights Reserved

ISO/IEC 27001:2013(JIS Q 27001:2014) 電通ワンダーマンは、
右記のセキュリティ認証を取得しています。

ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014