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ダイレクトマーケティング盛況の今、求められる視点

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
鈴木 美明
series
Wunderman's view No.39
date
2006年5月 4日
themes
CRM

マーケティング環境の進化がもたらしたモノ
昨今、従来のマス広告に加えてダイレクトマーケティング(以下DRM)への需要と投資が高まってきている。リーチ獲得や認知度醸成を主眼とする一般マス広告に対して、「広告への反応率(例えばバナーのクリック)」「見込客一人当たりの獲得コスト」「見込客の顧客化率」「各種施策毎のROMI(Return On Marketing Investment)」「顧客(個客)毎の長期的な収益性」など、多少大げさに言えばあらゆる計数化が可能なDRMは企業において受容性が高い(≒予算化されやすい)のであろう。

20余年この領域に取組んできた当社としては、DRMが市民権を得たことを非常に喜ばしく思う。マーケティングコミュニケーションの一般的な思考として「計測可能な結果を追求する」という潮流が加速することに期待を膨らませると共に、このニーズに応える新たな手法やスキームの開発に留意している。

10年前のDRMといえばダイレクトメール(以下、DM)と同義語に錯覚されるがごとく、シンプルなスキーム・手法であった。現在ではWebやモバイルなどは当然内包され、特にインターネット/インタラクティブ領域における新たなチャレンジの取込みが欠かせないのが実情。各企業がそこに腐心するのも無理なかろう。

しかしながら技術や時代の急激な進化の中でDRMに対する視点が「手法ありき」に傾倒してきているように感じられてならない。何が忘れ去られているのか? ― それは、DRMが本来顧客との直接的なコミュニケーションを生業とするからこそ欠かせないはずの「企業が顧客にどう接し、どのようなお付合いをしていきたいかという姿勢・パーソナリティの明示」ではなかろうか。

全てのDRM活動の出発点を、企業の姿勢・パーソナリティに
数多くのDRMの活動は「何を買って欲しいか」といったProduct-outな訴求から、「その商品からお客様がどんなメリットを享受できるのか」というCustomer-inのコミュニケーションに既に軸足を移している。 それはDRMにおける効果測定の結果、商品・サービスの訴求(すなわちクリエーティブ)がどういった文脈で語られたほうが良いことを企業が習熟してきているからであろう。

例えば通販型自動車保険であれば「保険料が最大約20%安くなる」という事実だけではなく、「どんな人が、なぜ安くなるのか」に始まって「それでも補償はこれまで通り手厚く、しかもサービスも豊富。だから"賢い買い物"を実現できる」という顧客視点での訴求(納得の醸成)がそれに該当する。

ただし商品・サービス自体に大きな差がつきがたい場合がほとんどの昨今、顧客の購買意思決定の一つのキー・ドライバーは「なぜ、あなた(企業)から買わなければならないのか」に答えられるか否かであると筆者は考える。

この点、特にTVCFを中心としたマス広告によるコミュニケーションに見習うべきところは多い。10年近くにわたり世界中でオンエアされているクレジットカードのTVCFキャンペーンを記憶されている方も多いと思う(最近では、バリ島での夫婦の旅行シーン篇)。

クレジットカードで支払をおこなえるという機能便益自体には、余程のことがない以上は生活者が差異を実感することがないのが現実。そんな中で「人々の様々な旅先・生活シーンの中で、クレジットカードで支払えるものに加えて、クレジットカードでも支払えないお客様の大切な人生・体験をサポートする存在でありたい」というメッセージが伝わってきて、共感を覚えた人も多いと聞く。

果たしてこういったメッセージの有無がDRMにおけるマーケティング成果に左右するか否かは直接的には証明しづらいが、「どのタイミングで、何回DMやEメールを送ることがROMI最大化につながるか」といったプロセス事象に心を注ぐ前に、まずは熟慮すべき点であるように強く感じる。

「なぜ、わたし(企業)から購買いただくべきなのか」を説くに足る企業の姿勢・パーソナリティを確固たるものにした上でROMIの向上に努めるDRMは"美しい"。これはDRMにおけるブランディング要因であるとも言えるであろう。

ブランディングが効いてくるのは、実は顧客維持の段階
DRMというと顧客獲得の権化と思われがちだが、既存顧客とのコミュニケーションにおいてカバーする領域も広いのは皆様ご存じのことと思う。

継続的な購入・契約の促進/上位商品への買換え促進/離脱防止などを達成したい一方で、結局のところ顧客が一企業から購入する商品・サービスは数多ある選択肢の中の一つでしかありえないことが企業を悩ませ続ける。

ゆえにご担当者はマーケティング効果が可視化されやすいDRMのより良い手法の模索へと奔走 ― 航空会社であれば過去の搭乗実績・渡航先に応じた特別な案内がDMで送られてくるし、類似した経験には一生活者として枚挙に暇がない。

だが、マーケティング上の投資効果の高い顧客層をセグメント抽出し、個別にケアするコミュニケーションがあたり前になった一方で、なんだか"心が通っていない"ように感じてしまうのは私だけであろうか。

新規顧客獲得の施策に比べ、精緻な効果測定と高い費用対効果の実現が可能な既存顧客向施策であるがゆえに、「お客様にとってうちの会社は単にone of themでしかない。 振り向き続けていただくには企業としての魅力あるパーソナリティが創れなければ、お付合いは維持できない」という自戒は忘れ去られてしまうケースが散見される。よりダイレクトにお客様にリーチできるDRMの施策だからこそ、確固たる企業姿勢のメッセージを柱にすることを望んで止まない。

さて、皆様のおこなっているDRMはその点に配慮されているか? ― 便利になったマーケティング手法よりも、まずは企業としてのお客様に対する想いを再確認してみてはいかがであろうか。お客様に向けた企業ステートメントの策定でも良いし、ざっくばらんに"理想の人物像"として自社を描いてみるのも良い。

このような視点の確立は、広告宣伝にのみ委ねる課題ではなく、顧客と直に接するDRMとしても取組むべき使命でもあるのだから。

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