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再考:「顧客ロイヤリティ」が意味するもの

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
山本 知拓
series
TIPS★TIPS No.39
date
2006年7月13日
themes
顧客維持とロイヤル化

顧客満足度の向上を経営理念として挙げている企業は多い。先日もある企業からCRM(Customer Relationship Management)施策として、顧客コミュニケーションを充実させたいとの相談を受けた。先方は顧客DBを持っていて、DMを送付する等の施策は展開しているようであるが、費用や運用面からメールマーケティングを本格的に展開したいとのお話をいただいた。

メールによる顧客コミュニケーションについて社内で議論したところ、「売上及び収益の拡大+顧客ロイヤリティの向上」の具体施策として、顧客セグメント別にアップセルやクロスセルを促進するコミュニケーションを展開する案が支持されたとのことで、顧客属性・購買履歴・顧客行動等をベースに、いかに商品リコメンデーション(パーソナリゼーション)をするかというポイントに、ファーストコンタクト時の打ち合わせ時間の大半が費やされた。

その場では「先方の要件をまずはヒアリングする」ことにフォーカスしていたため、特に指摘はしなかったが、先方はどうも「商品の継続購入=顧客ロイヤリティが高い」と定義されているようである。商品購入をする人は、本当にロイヤリティを感じている顧客なのであろうか?その点は早い段階で認識の共有を図る必要があると感じた。

顧客ロイヤリティという言葉は、我々が従事するダイレクトマーケティングやCRMの世界でよく聞かれるが、その言葉の意味は、企業によって解釈は異なるというのが実情ではないだろうか?

ロイヤリティとは本来、「会社や商品等に対する強い思い入れ」である。思い入れがあるからこそ、商品を継続的に購入する購買行為が生じたり、友人・知人等の周囲に評判を広める口コミが起きたりする。当然、顧客がこのような行動を起こすには、「満足」を感じていることが大前提であり、顧客に満足・充足感を感じてもらうことが、CRMの出発点なのである。

とすると、顧客ロイヤリティとは、「満足感を感じる+思い入れやお勧めしたいと思える状態にある」ということになるのではないだろうか。

顧客満足は商品リコメンデーションで追求できるのか?
筆者はインターネット依存度が高く、PCや携帯を肌身離さず持ち歩いている。無料・有料の情報サイトにも登録しているし、ECサイトも頻繁に利用しており、雨が降って面倒な時は、スーパーの食料品等もインターネットで注文し、外出先では携帯の決済機能を使って、ショッピングをしている。

そんな生活を送っていると当然、登録しているサイト(企業)から、毎日のようにメールを受信している状況で、タイトルから内容を推測し、開封することなく捨ててしまうものが多い。

送られてくるメールの構成は大体、サブジェクトには割引やプレゼント等を切り口としたキャッチーなコピーが入り、冒頭文にはパーソナルメッセージ(挨拶文)、本文には企業側が訴求したいキャンペーン情報や、訴求商品の紹介文URL、フッターに配信元とコピーライトという形で作成されており、パーソナリゼーションをしているとしても、基本的には企業が訴求したい商品を紹介するメールとなってしまっている。

これらのメールは、常に顧客を「獲得」することに傾注しているため、たとえ筆者が何かを買ったとしても、買った商品を有効に活用する方法を紹介することも、商品を利用する上で、困ったことはないか?と顧客ケア(感謝・様子のお伺い・リマインド・意見をヒアリングする等)をすることもなく、気に入った商品があれば買ってくださいと、同じようなプロモーションメールを送り続けてくるだろう。だが、メールでのコミュニケーションが当然になった今日、定型のメールを送るだけでは、顧客満足を勝ち得ることは困難なのである。

顧客満足、顧客ロイヤリティを勝ち得るには?
「顧客満足」と「顧客ロイヤリティ」は同義で捉えられることが多いが、実際は別ものであるという点を意識しておく必要があるだろう。

例えば国外メーカーの自動車や外資のクレジットカード等の他己志向商品(自分が持っていることで他人に自慢できそうな商品)は、故障が多い/パーツを入手しにくい、カード利用できないお店がある/ポイントを使える加盟店が少ない等、たとえ満足度が低くても、保持していることを自慢に思い、他人に言いたい(顧客ロイヤリティは比較的高い)である。

一方で、ベッド等の寝具・基礎化粧品・健康食品等の自己志向商品(自分のために購入した商品)は、寝ていて気持ちがいい、化粧のノリがいい、なんとなく調子がいい等、比較的満足度が高くても、自慢をするものでもないし、あまり他人に教えたいとも思わない(顧客ロイヤリティは比較的低い)ものである。

世の中に出回っている商品やサービスの全てが上手く区分できる訳ではないが、これらの例から考えても、顧客満足度と顧客ロイヤリティは分けて捉えるべきではないだろうか。

企業がCRM戦略を検討する際に、まず検討すべきは、顧客満足と顧客ロイヤリティのどちらを向上させるのかという点であると考える。また、自社の商品やサービスは、自己志向・他己志向のどちらに近いのかを整理し、満足度を維持するための顧客コミュニケーションのあり方、ロイヤリティを向上させるための顧客アプローチを考えることが重要となる。

例えば、「商品訴求でポジティブな面をアピールしすぎて、購入した時に"期待外れ"と思われないように気をつける」「顧客の選択は正しかったことをリマインドする」「顧客の意見を商品に取り入れる」「顧客の意見をWebサイト等で取り上げる」「お問い合わせには即回答する」等、顧客がケアされていると感じられる、また企業に"関与・影響"しているという気持ちにさせるようなコミュニケーションを改めて捉えて、具体施策として考えてみるのはどうだろう?

顧客満足度と顧客ロイヤリティ。どちらを向上させるにしても、前提としてあるべきは、「顧客視点で物事を検討・行動できるか」という点であり、それを考えられる企業が、有効なCRM施策を実践している企業と認識されることになるのではないだろうか。

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