• TOP
  • アクセス
  • メールマガジン購読申込み・解除

Contact us

  • ワンダーマンコンセプト
  • ワンダーマンソリューション
  • コラム
  • 企業情報
  • 採用情報

心の扉を開くB to Bコミュニケーション

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
明石 智子
series
Wunderman's view No.44
date
2006年10月 5日
themes
B to B ビジネス

「値引きした商品を大々的に告知し、購入に結びつけたはいいが、その後の継続購入にどうも結びつかない」というマーケティングご担当者の悩みをお伺いしたことがある。
企業における商品・サービスの購入決定は、「価格」「お得」を基準に判断されることが多々ある。その時、たまたま社で必要に迫られ、安かったから購入した程度の感覚で、購買担当者の商品・サービスへのこだわり、好みなど、心理面での思い入れやロイヤリティはほとんどないと言ってよいかもしれない。

B to Bの場合、企業規模、形態、購買の決定過程の複雑さ、コスト、導入時期などを考慮して企画を立てるべきなのは、以前の当ニューズレターでも触れてきた。
参考) 「見込み客をつかむB to Bコミュニケーションとは」

では、もう一つ欠けていることがあるとするならば、何か。それは、商品や企業へのこだわりや思い入れを持ち合わせていない購買担当者の"心の扉"をそっと開き、少しでもその商品や企業に好意を寄せてくれるコミュニケーションなのではないか。そこで今回は、B to Bにおける購買担当者の"心"の扉を開き、心をつかむ3つのコミュニケーションを、いくつかの事例を交えながらご紹介したい。

(1)カタチにして、扉を開けてもらう

ある産業財の企業で、自社ユーザーが競合に乗り換える、また新規ユーザーが競合他社に流れる傾向があったという。担当者としては何とか自社からの流出を止めるとともに、競合ユーザーの奪取も含め、自社製品の導入促進を図っていきたいと考えていた。そこで選んだのが、オンラインを日常ビジネスで活用するユーザー層であるにも関わらず、競合ユーザーも含まれると想定する見込み客リストを使用し、あえて「紙のDM」を送ることであった。

競合ユーザーにしてみれば、現在使用している製品で十分であり、あえて乗り換える必要はまだないと思っているケースが多い。したがって、能動的に企業側が発信する情報を読んでもらえず、WebやEメールに頼っていただけでは、なかなかコンタクトのきっかけがつかめない状況にある。
そこで、"今のままでよい"と思うユーザーの心の扉を開けてもらうために、オファーが透けて見える箱型のDMを採用し、中を確かめたくなるつくりとした。さらに、オファーとともに、競合製品と比較しやすいように、自社製品のメリットをまとめた説得ツールを同梱して検討してもらい、用意されたセミナーに参加してもらう仕組みにして、レスポンス獲得につなげたのである。

オンラインメディアの場合、ターゲット側に情報選択の主導権が強くなるがゆえ、本当に現在のビジネスに必要と思われる情報しか選ばない傾向にある。まずはモノを届けて、リアルの世界に一度ターゲットを引き込んだうえで、再度コミュニケーションを始めていくことで効を奏したのであった。

(2)丁寧な応対を心がける

次に紹介する企業は、競合商品との価格競争の中、価格を次々と下げて販売していかねばならない状況下にあった。顧客になったにも関わらず、追加購入のタイミングがめぐってきても、競合がさらに安価な商品を販売していれば、競合企業に流れてしまうやもしれず、それは何としても食い止めたかった。

そこで、企業の姿勢や品質について、顧客の理解を深めてもらうことが必要と判断し、その企業を支えている「人」(工場長・サポート・部品調達など普段は顔が見えない人)のインタビューが入った啓蒙的な読み物(情報誌)を3回シリーズで集中的に送ったのである。購買担当者に購入の決定にかかわる関係者にも読んでいただけるように、「回覧」のお願いを明記した。また、あわせて「お客様の評価に甘えません」と宣言したアンケートを同封し、情報誌、製品、サポートなど、購買担当者一人ひとりの真摯な意見を頂戴するものとした。

また他の例では、購入責任者に届けるDMにて、B to Bでは簡潔にまとめた短文が良いとされている挨拶状を、あえて縦書きの筆文字のロングレターの形をとって送った。なぜ、このDMを送ったのか、自分たちはどのような姿勢を持つ企業なのかを強い印象で真摯に伝えて、共感を得たかったからである。

いずれにも共通しているのは、いきなりセールストークをするのではなく、自分たちのことを知ってもらいつつ率直な意見を聞かせてもらう、あるいは、挨拶状の中で企業側の真摯な姿勢を示すなど、丁寧さをまずは全面に出すコミュニケーションを取ったことにあった。扉を開けてもらった後も、決して押しを強くせず、礼儀を守ることが重要なのだと言えるだろう。

(3)洗練されていると感じさせる

B to Bの場合は、硬い内容で、ビジネスライクにアプローチしなければいけないという誤解はないだろうか。むろん、会社のデスクで読むには、気後れしてしまう、あるいはプライベートすぎる内容は避けるべきだ。しかし、ターゲットの関心事にうまくマッチしたアプローチであれば、むしろ積極的に心を開いて、読んでくれるのではないかと考える。

とあるサービスの導入決定者は役職者であった。企業人の関心時はゴルフであることから発想し、ゴルフボールをオファーとした箱型のDMを届けた。と言っても、ただゴルフボールが箱の中にごろごろ入っているのではない。コンパクトになった当該商品のサイズを、小さいゴルフボールのサイズに見立てて、ひと目でビジュアルにわかるような立体カタログとしたのである。

また、運送会社のプロモーションでは、パッケージの中に蘭の花を入れて、その企業の運送システムを使用し、担当者に届けた。「花も形がくずれることがなく、スピーディーに届きます」という意味を込めたのである。パッケージを開けたときの印象は強烈だったとお客様の声にあった。

カタログなどを一方的に送るのではなく、購買担当者は世慣れた、目の肥えた人であることを念頭におき、"気が利いている""ユーモアがある"など、企業への好感度を高め、エモーショナルな演出をすることも、大切なことではないかと考える。

もっとB to Bにも刺激を
すでにお気づきのように、今回ご紹介した事例は、すべて紙によるダイレクトメールでのコミュニケーションである。オンライン全盛の時代に突入し、画面の中でのコミュニケーションが通常になった。日常慣れているその小さな世界に、インパクトや刺激を与え、エモーショナルに働きかけることが大切になってきているのではないかと考える。そうした場面で「カタチ」「リアリティ」「五感」に訴え、心理変容に最大限の効果を発揮するメディア、DMが役に立つのではないだろうか。

上記の事例を参考にしていただきつつ、さまざまなコンタクトチャンスの中でDMをうまく取り込み、購買担当者の心の扉を開けてみませんか。

【ワンダーマン・ニューズレター】 Wunderman's view一覧へ

コラムは毎月1回メルマガでも配信中 購読はこちら(無料)


PageTop

Copyright © Wunderman Dentsu, Inc. All Rights Reserved

ISO/IEC 27001:2013(JIS Q 27001:2014) 電通ワンダーマンは、
右記のセキュリティ認証を取得しています。

ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014