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「良い」体験の連鎖を生みだす、クリエーティブのススメ

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
佐藤 秀治
series
TIPS★TIPS No.43
date
2006年11月16日
themes
クリエーティブ

次の販売機会につなげるために
以前、とあるコンサルタントの方が、私の目の前で「顧客の囲い込みなんていうのは、おこがましいし、通用しない」と話されていたことがありました。その方の前にいたのは、某流通チェーンのお客様でした。

主旨は、「ポイントカードやダイレクトメール(以下、DM)だけで、自社の店舗が、お客様が買い物をする際に最初に足を運んでいただける店になれるかといえば、それは無理がある。品揃えの充実、店舗内の動線作り、接客の質を向上させて『いい店である』と思われることがとても重要である」とのことでした。

このお話をされた後で、当社がCRMに携わるエージェンシーであると聞き、少々決まり悪そうにされていましたが、その必要はありません。店舗の中でお客様が体験することのすべて(品揃え、実売価格、接客態度など)が、お客様の中に「好感」の芽を育て、「次の販売機会」につながっていきます。心地よい思いを体験することなく、リピーターになる人はいないのです。

大切なのは、お客様に「良い」体験を積み重ねてもらうこと。これは、業種や企業規模にかかわりなく共通する話です。

広告も、お客様がその企業を"体験する"場の一つ。ジェネラル・アドからダイレクト・レスポンス・アド、果ては街角で配られるティッシュに至るまで、すべての広告に記載されたメッセージは、その企業イメージに影響を与えていきます。

広告も含めたお客様接点の一つ一つを大切にして、お客様の中の「好感」を育てること。それがCRMの基盤となるのです。

広がるクリエーティブの選択肢
冒頭、コンサルタントの方の言葉を借りたように、CRMは"手法"だけでは成り立ちません。顧客リストから適正と思われるプロファイルを抽出してDMを届けたとしても、それだけでは十分ではありません。肝心なのは、伝えたい想いが届くかどうかです。

そもそも、現実の接点もニーズもないところに、絵空事のような製品訴求を並べて立てても、望ましい効果は得られないでしょう。逆に、お客様との接点が良好に保たれていれば、過度な言葉に頼らずとも、新しいニーズを喚起するメッセージを届けることが可能です。

例えば、今年フランスから上陸したレディスカジュアルブランドが、秋冬の新作を知らせるために顧客に送ったDMのカタログには、製品名も価格も、一切記載されていませんでした。

このブランドは、母と娘が一緒に楽しめることをコンセプトとしたデザインで、フランス国内で200以上の店舗を展開する人気ブランドです。価格もそれほど高くはありません。

本物のお客様母娘をモデルに起用したその新作カタログには、一切の文字がなく、新作を格好良く着こなした母娘が1ページに1組写っているだけなのです。

このブランドは、接客に自信を持っています。本国フランスでは、既存のお客様に対し、「以前にお客様がお買い求めになったトップスと、今シーズンのボトムがよく合いますよ」というような非常に親身な接客を行い、店舗数を伸ばしたという話でした。事実、私が妻を伴って、日本の店舗で体験した接客も、非常に心地よいものでした。

このDMは当社が扱った事例ではないので、その効果は不明ですが、日本の店舗で受けた好感度の高い接客と、この押し付けのないDMとが私自身の記憶の中でリンクし、一層の好感を抱いたものです。本物のお客様である一般の母娘がモデルをしているということも、虚飾を離れた誠実さがあり、好感につながっています。

既存客は、一度は店舗に足を運び、商品を手にしているので、価格について大体の検討がつきます。製品名や価格も、「このブランドを体験してもらう上で余分な情報」としてDMから排除してしまう割り切りは、非常に素晴らしいと思います。確かに、服を購入する場合には、商品名や価格よりも、「自分が着こなしたときのイメージ」の方が、より強く訴えてくるものです。

大切なことは、より良い体験ができそうだと想起させること。思い起こさせること。

繰り返しますが、広告も含めたお客様接点の一つ一つを大切にして、お客様の中の「好感」を育てることがCRMの基盤となります。

お客様に「良い」体験を積み重ねてもらうことで好感は育ちます。そのためには、前述したレディスカジュアルブランドの例のように、接客や品揃え、品質などを向上させることはもちろんのこと、広告のクリエーティブにも配慮することが重要です。

人は、「良かった」と感じた体験を思い返すとき、幸福感や満足感を覚えます。クリエーティブを工夫し、お客様の良い思い出をうまく刺激することができれば、もう一度、その満足感を味わいたいと思うでしょう。

「良い体験 → 回想 → 再体験(良い体験)」というサイクルが続けば、そのお客様のブランド・ロイヤリティは高められます。そのためには、主張したい言葉を闇雲に詰め込むのではなく、ターゲットとなるお客様がごく自然に受け入れられる言葉やイメージを使って、お客様の中の良い思い出を刺激し、今までよりも良い体験ができそうだという印象を抱かせることが肝要です。

思い出を呼び覚ますということは、お客様がすでに「知っている」イメージを使って、心に訴えることになります。説明の言葉に頼ることなく、目的を達成できる場合もあるわけです。

情報過多、商品過多の現在、美辞麗句で飾り立てて新製品をアピールするだけでは、お客様の心を動かすことは難しくなっています。時には大胆に、レスポンス獲得を主眼とした広告のクリエーティブを見直してみることも効果的です。

製品やサービスの詳しい説明はなくても、強いインパクトがあり、行動を駆り立てる ―― そんなコミュニケーションもあるはずです。

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