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トランザクション データとアンケートで測る「複眼的顧客ロイヤリティ」

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
西村 力
series
TIPS★TIPS No.45
date
2007年1月18日
themes
顧客インサイト

顧客ロイヤリティによるセグメンテーション
 自社の商品・サービスであれ、ブランドであれ、もしくはそれが自社自体に対するものであれ、いわゆる「ロイヤリティの高い顧客」は「良い顧客」である、と判断しておおむね間違いはないだろう。とはいえ、大量のスタンプ カードが顧客の財布を占拠する今、もはやポイント プログラムだけでは顧客の囲い込み施策として成り立たない。そのため、多くの企業がロイヤリティを軸に顧客をセグメントし、その各々に対するコミュニケーションを開発すべく日夜努めている。

 ロイヤリティの低い顧客に対しては、ディスカウントなどでアップセルを促進することにより、まずはブランドへの関与を深めてもらいながらロイヤリティを醸成する。高い顧客に対しては、プレミアム グッズの提供やVIP待遇などで、顧客の心の中に愛着や移行障壁を発生させ、究極的にはエバンジェリスト(伝道師)への育成を試みる、といった施策が基本的であろう。


どんなモノサシを用いるべきか
 ここで、ロイヤリティをセグメントの「軸」として用いるためには、それを何らかの形で定量化、可視化する必要が生じることはいうまでもない。しかし、行動情報(トランザクション データ)のみ、心情情報(好感度アンケートなど)のみに頼りロイヤリティを定義することはリスクを孕むため、それらをうまく合成することにより、ロイヤリティ指標を生成する必要がある。

 例えば、どれだけ商品のことを好きな顧客であっても、購買がないのでは高価値な顧客であるとはいえない。逆に多額な購買が記録されていても、大幅なディスカウントゆえに誘発されたものの場合には、その裏側でブランド価値が著しく棄損されている可能性もある、ということである。


顧客ロイヤリティの立体構造
 これまでもニューズレターで触れてきたが、電通ワンダーマンでは、これら「行動」および「心情」の主体的指標2軸に、客観的な指標としての「深度」軸、つまりは顧客と企業・製品との現在の「コミュニケーションチャネルの太さ」を加えて3軸としたフレームワークを用いて、顧客のロイヤリティを立体的に把握する。いずれのケースにおいても、最も肝要なのは、業界や製品特性、また取得可能な情報・不可能な情報など現実的要素をも充分に鑑み、ロイヤリティの構成要素を正しく抽出することだ。そうすることによって、顧客の「価値」を高めるために今必要なのは、心情的扇動なのか、購買行動促進なのか、はたまた的確な情報提供なのかが、自ずと浮かび上がってくるのである。


戦略、戦術の方向性(その例)
 行動、心情、深度のいずれのパラメータが最も上昇しやすいかは、当然ながら商品特性や市場動向などにより異なるが、これまでの取り組みを通じて、一般的に、心情軸の短期的な育成は難しいことが分かっている。従って、ロイヤリティが充分に育成されていない顧客に対しては、まずは行動を誘発することによりコミュニケーションの機会を増大させ、同時に当該商品・ブランドとのコンタクト チャネルを増強することから始めて、徐々に心情面での訴求を強めていく、というスキームが理想的であるといえよう。

 ただし、これらは若干のディスカウントやオファー提供程度で行動を誘発できる中〜低価格帯の商品・ブランドについては有効であるが、住宅や自動車といった商品群においてはそうもいかず、この場合には地道なブランディングを積み重ねて中長期的に顧客の心情を醸成し、ファン化を図ることが望ましい。その際、深度軸の高い、いわゆる「マニア層」を発掘し、インフルエンサーとしての役割を担ってもらえる施策が展開できれば、一層のマーケティング効率向上が期待できる。

 いずれにせよ、セグメントを終えた段階で満足してしまったり、刹那的な刺激を与えるだけに終わってしまったりすることなく、各セグメントのインサイトを充分に把握・検討のうえ仮説を立て、施策の実施後はその効果・効率を検証する、PDCAの徹底という基本が最も重要なのである。ひいては、検証された事項を、既存顧客全体に向けてロールアウトしたり、新規に獲得できた顧客をターゲットとして新たな施策を実施したりして、よりコスト効率の高いマーケティング施策へと研鑽していくことができよう。


マーケット ボリュームの自然減衰を耐え抜くために
 2007年はいよいよ日本の人口が減少に転じる年だといわれ、業界を問わず、いずれの企業もが一層の顧客囲い込みにかかることは明白である。いうまでもなく、ロイヤリティの低い顧客はそれを引き上げ「優良顧客」へと育成し、既に高い顧客は絶対に競合他社へ奪われないよう、さまざまなスイッチング バリヤーを仕込んでいくことが戦略の主軸となろう。

 貴社でも再度、教本に捉われることなく、貴社の特性に最も合った「行動」「心情」および「深度」のバランスを測り直した上で、コミュニケーション施策を検討されてはいかがだろうか。また、当社においても、現在、上記スキームの体系化を進めており、そちらについても追ってご紹介させていただきたいと考えている。

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