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そのDRAは、本当に 「気づき」 を与えているか

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
中野 暢子
series
TIPS★TIPS No.59
date
2008年5月15日
themes
レスポンス広告

レスポンスに欠かせない"買い物欲"
読者の皆様の中で、「買い物が好きだ」という方は、"なぜ好きなのか"という理由まで考えたことはあるだろうか?

「何軒もの店を探して、気に入った商品を見つけたときの喜び」なのか、「新商品や話題の商品をいち早く手にしたときの興奮」なのか、「金額を気にせず、とにかくたくさん買ったときの快感」なのか、挙げられる理由はさまざまであろう。

しかし、「買い物という行為が好き、楽しい」という気持ちは、理由はどうであれ、 "買い物欲"が満たされた経験を重ねるうちに生まれてくる感情だ。

"買い物欲"とは「○○を買いたい」と思ったときから、店を探して回り、いくつかのブランドやメーカーの色・デザインやサイズを比べ、それを使っている自分を想像したり、悩んだりし、最後に金額が妥当だと判断して購入。そして、家で包みを開き「あぁ、やっぱりコレを買ってよかった」と改めて感じる、そのときまでの一連の行為のすべてにおいて、ストレスなく楽しめ、納得できてこそ満たされる欲求だと筆者は考えている。

ダイレクトレスポンス・アド(以下DRA)とは、その一連の行為を疑似的に体験させ、レスポンスへと導いていく広告上のコミュニケーションなのである。

低下する買い物への欲求と関心
最近の物価や物資を高騰させる事態・事象によって家計が圧迫され、節約や買い控え気運が高まり、買い物そのものを自粛する傾向が強まると同時に、モノが豊富で選択肢が無数にある中で、本当に必要とするものですら「何を選んだらいいのかわからないから、買わない」というように、買い物自体への関心も低くなってきている。

広告のつくり手である筆者としては、このように人々の"買い物欲"がどんどん低下し、広告で心を動かすということが難しくなってきたと日々実感しつつ、人々の買い物に向かう姿勢を見ていると、もはや以前のように「これさえあればある程度のレスポンスは獲得できる」という、いわゆるコントロールクリエーティブの存在だけでは安心できなくなってきているのである。

DRAのクリエーティブに関しては、このTIPS★TIPSでも何度かご紹介してきたとおり、

適切なターゲットに
適切なタイミングで
適切なベネフィットを
適切なオファーと、適切なデバイスで、コミュニケートする

という基本構造を守っていれば、関心の高いターゲットを囲い込むために大変有効な広告とされてきた。これは、あくまでも「自分が興味のあることを自覚している」ことが前提で、「私には関係のない広告だ」と思った相手はレスポンスしないような仕組みになっているからである。

ただ買い控えや節約を意識しているだけのターゲットを相手にするならば、本当に「安い」「お得」ということがきちんと伝わることで、レスポンスしてくれるはずなのだ。しかし、買い物自体への関心が低くなってしまった相手の場合には、そうはいかない。こちらが口説きたいターゲットであるにもかかわらず、どんなにベネフィットを魅力的に語ったDRAを送り出したとしても、見向いてもらえないのである。買い物の楽しさから遠ざかってしまったターゲットの"買い物欲"は確実に低下し、その傾向は形のないサービスや、類似商品が豊富で具体的に比較をしづらいカテゴリーの商品に対し、特に顕著に現れていると感じている。

時代に合ったDRAの必要性
では、このようなターゲットには、どうすれば振り向いてもらえるのだろうか。

本来、DRAは売り場であり企業の営業員として、その商品やサービスに少しでも興味を持っている、相手の心をしっかり捕まえるという役割を担うものである。

狙ったターゲットに直接的にアプローチするため、DRAクリエーティブでは衝動からレスポンスさせる構造になっているものが多い。しかし、昨今の買い物という行為に対する関心が低下し、自分にとって必要なものすら見過ごしてしまう相手には、まず必要なものを「気づかせる」というところから始めなければならないのだ。

例えば、ここに、メタボリック予備軍のAさんにオススメしたいダイエット食品がある。売り場であり企業の営業員としてのDRAでは、

①「最近、メタボが気になる」そんなあなたに。 
②1食わずか100円で50kcalなのに、おなか大満足!
③おいしいダイエット食品ランキングで、3カ月連続NO..1!

このように、①口説きたい相手に呼びかけ、②商品のベネフィットを熱く語り、③商品の優位性を伝える、ということが効果的とされてきた。
にもかかわらず、明らかにターゲットとしての条件に当てはまるAさんは、このDRAに反応してくれないのである。なぜだろうか。

もし、自分がメタボリックだという自覚がないのだとしたら、「ウエストが85cmを超えたあなたに」と話しかければ気づいてくれるかもしれない。しかし、自覚があるのに反応しないのだとすれば、Aさんは商品と自分とを結びつけることができないということであり、何らかの"きっかけ"を与えなければ反応は得られない。つまり、Aさんが無意識にとっている言動や、なんとなく考えていそうなことを探り、もっと深層心理に呼びかけることで、"気づき"を与えなければならないということである。

"気づきDRA"のつくり方
自社へのサービス切り替えや乗換えを促す「光ブロードバンドサービス」のTVCMに、『新しい定期券を買ったら』『引越しのガムテープを見たら』などの呼びかけによって、サービス自体を思い出すきっかけを提示しているものがある。日常の中での何気ない行動や本来関係のないものとターゲットが接触するときに、そのサービスへの気づきを与えているのだ。

個人的には、この事例は少々強引ではないかと感じるが、気づきを与えるという目的が明確であり、わかりやすい表現とも相まって、買い物という行為への関心が低下している潜在的なターゲットに対しては有効なアプローチだと思う。

つまり、メタボリックの自覚があるのに反応しないAさんには、DRAとしての基本構造は同じでも、従来はターゲットを絞りすぎているとして採用されなかったような、具体的な呼びかけを行わなければ気づいてもらえなくなってきた、ということだ。「スポーツジムの入会案内を取り寄せた」とか「また、ベルトの穴をひとつ緩めた」など、 "これは正に自分の行動だ"と感じさせる表現を用いたクリエーティブによって無意識なターゲットに気づきを与えることになり、継続的な実施がやがて彼らを顧客へと成長させていくハズである。

もちろん、呼びかけを具体的にすればするほど、そのメッセージに反応するターゲットは少ないだろう。また、「気づき」を与えられたからといって、それが即レスポンスにつながるわけではない。しかし、"買い物欲"が低下し、「何を選んだらいいのかわからない」買い物への関心が低くなってしまった相手を振り向かせるためには、従来型のDRAに加えて、繰り返すうちにボディブローのように効いてくるカリキュラム型の広告コミュニケーションによって、買い物意識を"育てていく"ことが大切なのだ。

このように地道に"気づき"を与え続けることが、結果的に「レスポンス実績を分析してみたら、従来のレスポンダーとは異なる層が反応していた」ということにもなり、新たなマーケットの開拓につながるであろうと、私たちが専門領域とするDRAの可能性を日々の実務を通じて感じずにはいられない。

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