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最新の海外事例からみるダイレクトマーケティング-Vol.2

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
狩野 綾子
series
TIPS★TIPS No.62
date
2008年8月21日
themes
海外事例

今号は6月19日配信のニューズレター「TIPS★TIPS No.60」に続いて、ワンダーマングループの社内コンクール「レスターワンダーマンアワード-2007」において、全世界のワンダーマンで制作された広告や販売促進制作物の中から、オンラインマーケティング部門で優秀作品に選出された、通信会社・Movistarのキャンペーン用のWebサイト(ワンダーマン・ブエノスアイレス制作)を紹介する。

受賞作品の概要
プロジェクト名:Gerardize Yourself
お客様名:Movistar (モビスター)
お客様の業種:通信 Telecommunications
受賞サイトのURL:http://dontmissthis.wavenet.com/gerardo/index2.php

<背景と目的>
モビスターが発売する携帯電話の新機種のプロモーション。ターゲットはアルゼンチン在住の15〜25歳の男女。

<ソリューション>
ジェラルドという少年をメインキャラクターにしたTVCMを展開。ジェラルドの認知が高まったところで、キャンペーンWebサイトがスタート。キャンペーンの中心は、自分の写真を投稿してプロモーション商品(携帯電話)を当てるというもので、キャンペーン全体の流れは以下のとおりである。

TVCMのストーリーは、「ジェラルドはダサイ、つまらない、モテない少年。友達もなく、当然彼女もいない。そんな彼があるときモビスターの携帯電話を手に入れる。すると、突然女の子にモテルようになり、一躍人気者に。そして、みんながジェラルドのようになりたいとモビスターが発売する携帯電話に憧れるようになった。」

 キャンペーンサイトでは、TVCMのジェラルドになりきった写真を募集。投稿された写真の中から、優秀者にモビスターの新機種がプレゼントされ、ジェラルドのような人気者になろうというもの。

<結果・効果>
Webサイトへの来訪者数、投稿登録者数、投稿写真数などは公表できないが、キャンペーン中に一般消費者の制作によるCMのパロディーが「YouTube」へ多数アップされ、トータルで180,000以上の再生回数があったことからも、その効果のほどは推察いただけることだろう。

ここからはキャンペーンの詳細を紹介するとともに、Webサイトの構成と評価されたポイントを考察してみたい。

キャンペーンの構成と優れているポイント
1)ストーリーのあるシリーズTVCM
ジェラルド少年を主人公にしたCMの第1弾では、ジェラルドのさえない毎日がコミカルに描かれるが、商品の携帯電話は出てこない。第2弾でジェラルドの手元にモビスターの携帯電話が届くと、なぜか周囲の人々がジェラルドを真似するようになっていく。そして第3弾では、人気者になったジェラルドは、かわいい女の子たちからモビスターの携帯電話で申し込まれデートを楽しむようになる。

①CM第1弾:ジェラルドってこんな少年
http://jp.youtube.com/watch?v=dBoMvJM2tIY

②ジェラルドの傍にあるテレビの画面をクリックするとすべてのCMが見られる
http://dontmissthis.wavenet.com/gerardo/index2.php

上記のリンクからCMをご覧いただくと分かるように、言葉が分からなくても思わず微笑んでしまうようなコミカルな仕立てになっている。また、ストーリーが進むごと、ジェラルドが変わっていき、「次はジェラルドに何が起こるのだろう」という期待感を持たせる。同情したくなるほど、かっこ悪いジェラルドは、日本でも少し前に流行った「きもかわいい」タイプで、彼の地味な登場は「気持ち悪いけどもうちょっと見てみたい」と、アルゼンチンの若者の興味を引いたのだろう。主に高校生と大学生のターゲット層にとっては、「きもかわいい」ジェラルドが人気者になっていくというありえない展開が、学校でのおしゃべりのネタになり、ヒットしたのかもしれない。

2)キャンペーンサイトへの展開
キャンペーンサイトのメインテーマは、ジェラルドのようにあなたも人気者なろうというもの。土台となる自分の顔写真をキャンペーンサイト上のアルバム頁にアップロードし、ジェラルドのメガネや、バイザー、前歯やそばかすなどの用意されたパーツを使ってジェラルドになりきった写真をつくることができるのだ。投稿された写真は、アルバムの中に投稿者のメッセージとプロフィール(任意)とともに掲載される。この中から優秀写真の投稿者に、モビスターの新機種がプレゼントされ、CMのジェラルドのように人気者になろうという仕組みだ。

投稿写真を見ると、携帯やデジタルカメラとの親和性の高い若年層が大部分を占めており、楽しく遊べる受け入れやすいコンテストとなったようだ。また、赤ちゃんや小さい子どもを使った写真も多く、若い親たちにも人気があったようである。投稿者は写真をアップロードするとともに、それを友達に知らせることもできるので、それらのコミュニケーションを通じて新たな来訪者を獲得できる仕組みになっている。

3)キャンペーンの効果
前述の<結果・効果>からも推察いただけるように、このキャンペーンは非常に良い結果をもたらしている。しかも特筆すべきは、一般視聴者によるCMのパロディーが「YouTube」に多数アップされたことだ。なぜ、このCMはここまでの反響を呼んだのだろうか。

若者をターゲットとした広告展開を考える際には、人気のある俳優やモデルを使い、「あんな風にかっこよく」とか「あの人が使っているから私も」という訴求の仕方が一般的である。しかし、繰り出されるさまざまな広告に触れてきた現代の若者には、もはや「あの人のようにかっこよくなれる」という訴求の仕方は見慣れると同時に、広告の中だけと信用されないのかもしれない。むしろ、かっこ悪いジェラルドのCMのように、彼らの興味をそそるストーリーや、笑いを誘うもの、一言突っ込みを入れたくなる広告の方が注目され、その商品を持っていることで自分も仲間に受け入れられやすくなると考えられたのではないだろうか。

モビスターのキャンペーンが良い結果を残したのも、友達とのおしゃべりで面白いCMが話題に上ったり、Webサイトで笑える写真を作ったから見てと紹介することで、さらに輪が広がった結果だろう。

若年層をターゲットする商品・サービスへの応用
モビスターのキャンペーンからは、若年層をターゲットとしたマーケティングにおいて、重要な2つなのヒントが見える。それは、若者を引き付けるために効果的ものである、「おもしろさ」と「自分と関係があると感じさせる」ことだ。

なぜ「おもしろさ」が必要なのか。中高校生や大学生にとって、「友達との時間」は、時間的にも精神的にも大きな割合を占め、さまざまな情報交換と伝達が行われる大切な時間である。若者へのマーケティングを考えるときは、いかにこの時間に入り込むかが重要になる。ジェラルドのCMのように、話のネタとなる「笑い」の要素があると、楽しいおしゃべりの話題になりやすく、バイラル(口コミ)で宣伝してもらいやすくなるのだ。

次に、「自分と関係があると感じさせること」が大事なのは、なぜか。それは、人は自分への関与度が低いものには、興味を示さないことにある。このキャンペーンサイトが優れているのは、自分の写真が載っている、友達の写真が載っているということで、自然と「自分に関係のあるサイト」を作り出している点である。さらに、「今日は誰が見ただろう」「どんな人が出ているだろう」と毎日チェックしたくなるので、何度も来訪させることができ、より深いコミュニケーションへと展開していくことも可能となるのだ。

このように、「おもしろがってくれる」「自分と関係があると感じさせる」素材を提供することで、自発的に友達の輪の中で広めさせるというバイラルマーケティングのアプローチは、テレビCMなどの大掛かりなプロモーションをしなくても、携帯電話やPCのサイトに慣れ親しんだ若年層をターゲットとする商品・サービスに効果が期待できるのではないか、と私たちは考えている。

*記載されている会社名、商品・サービス名は、各社の登録商標または商標

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