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時代に合ったDRAを考える

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
中野 暢子
series
TIPS★TIPS No.67
date
2009年2月19日
themes
レスポンス広告

好景気を背景に始まった2008年は、一転、サブプライムローン問題やリーマンショックによる金融不安や株価の大暴落、とどめは止まらない金融・自動車・電機業界などの赤字転落。これほど目まぐるしく世界の経済や人々の生活に変化をもたらした年は、ここ数十年を振り返ってもないのではないか。

もちろん、暗いニュースばかりではなかった。何より、バラク・オバマ氏が黒人として米国史上初めて大統領に選出(2009年1月に就任)されたことは、深刻さを増す世界の経済に対する「CHANGE(変革)」への期待を込めた、その年の終わりを飾るにふさわしいニュースだった、と筆者は感じている。

うまい話に、レスポンスしない?
まさに激動ともいえる年を経た今、ダイレクト・レスポンス・アド(DRA)は変わらぬスタイルを続けていてもよいのだろうかを、今号では改めて考えてみたい。

まず定義をおさらいすると、ダイレクトマーケティング(DRM)とは、商品やサービスに対するターゲットのニーズを収集し、彼らに直接的にアプローチする最適な方法は何かを考える広告戦略である。そして、その戦略の下でターゲットに向けて広告をダイレクトに展開する1つの手法がDRAである。つまり、DRAは、その商品・サービスを必要とする相手に対し、「あなたにとっていかに有益な商品・サービスか」を直接的に訴えると同時に、「良いもの」と判断した受け手にレスポンス行動をその場で起こさせることができる有効な手段なのだ。

しかし、人々の生活に対する不安や商品・サービスへの不信感が強まっている状況下では、教科書的なDRAで受け手の気持ちを振り向かせるには少々荷が重い。いまや彼らの気持ちは購買から確実に離れており、良いと思わせる情報が伝わったとしてもレスポンスしてくれることは少なく、逆に良いことばかりを伝えると警戒される時代である。人々の間にブームや話題の商品に踊らされず、本当に必要なものだけを十分に検討してから購入する傾向が強まる今、DRAはどのようにしたらターゲットの不信感を払拭し、レスポンスというアクションを起させることができるのだろうか。

信頼醸成とDRA
ターゲットが求めているのは、信頼でき、かつその判断材料となる情報だ。その信頼感を醸成させるには、一般にはブランディングアド(BA)が有効とされている。広く、企業の理念や取り組み姿勢を真摯(しんし)に伝えることにより企業価値を高める一方で、そこに働く人々のモチベーションアップの役割を担うものとして、その効果には単純に数値では測れないものがある。

しかし、最近では、クライアント企業の業績の悪化もあり、マス媒体への広告出稿を抑えると共に、顧客獲得に直結するDRAにこのBAの要素を盛り込みたい、というリクエストが増加している。が、それぞれに異なる役割を持つものを、1つの広告アプローチに託すのは酷なことである。本来、BAには、DRAとはキーとなるメッセージや、そこに盛り込む情報量、デザイン、ビジュアルが大きく異なるだけでなく、ターゲットに何をして欲しいという誘導の直接的な仕掛けもないため、反応は受け手の心の中に認知や信頼として蓄積されるだけなのだ。

ならば、ターゲットを絞って直接的にコミュニケーションを図ろうとするDRAに、信頼感を醸成させるBAの役割を持たせるには、どのようにチェンジすればよいのだろうか。

DRAで信頼を獲得するには
「○○ランキングでNo.1」「年間何万個売れた」などの広告訴求をよく見るが、購入を迷った時点での決定材料にはなっても、その商品・サービスに対する信頼感には必ずしも直結しない。売りたい「商品・サービスそのもの」だけではなく、正直に「それを使うことでどう変わるのか」という付加価値を訴求したり、生産者の顔や管理体制など、「受け手には見えない部分を見せていく」という姿勢こそが、今の時代に人々が求める信頼を醸成するための材料となるのだ。

また、最近ではいわゆるテスティモニュアル(有名な個人による推奨)としてではなく、実際に商品・サービスを体験した人の生の声を、評価の低い部分も含めて加工せずに見せていくというコミュニケーションも、何かと疑心暗鬼になっているターゲットには有効である。そうすることで、多くを語らなくても企業姿勢を伝えることができるからだ。

ただ悩ましいのは、"欲しい"と直感的に判断してもらうDRAと比べ、そのように共感や理解を促すメッセージにはレスポンスという成果がなかなか付いてこないということだ。もちろん広告主の立場になれば、少ないマーケティング予算を投入するのだから、それがBAの役割を担ったDRAであっても、ひとたび出稿されたのならば数字を追求したくなるだろう。だが、たとえ数字が伴わなくても、カタチの見えない「企業」からの熱弁を一方的に聞くよりも、「商品・サービス」を実際に手にしたり、体験した生の声を通して企業を理解する方が、企業の姿勢や商品・サービスにかける熱い想いが受け手に伝わりやすいはずである。そこにBAではなくDRAで信頼醸成を追及することの意味があると、筆者は考えている。

進化するDRAが目指すもの
読者の皆様にも、ある店員の説明に納得できなかったため、別の店員に聞き直して商品を購入した、という経験があるのではないだろうか。これは、買い物客が抱いている店・店員や商品に対する信頼のイメージと、最初の店員の態度や説明内容とにギャップが生じたからであり、別の店員がその顧客の期待にすぐに応えることができたことで、この店は1人の顧客を逃さずにすんだのである。

しかし、広告の場合はそうはいかない。その出会いを逃してしまえば、次に興味を持ってもらえる確率はかなり低くなる。だからこそ、商品・サービスを通して受け手が「知りたい情報」をきちんと提示すると共に、ウソのない売り手の「人柄」が伝われば、必ず顧客のハートをつかむことができるはずである。例えば、社会貢献(今ならグリーンやエコなど)の要素をDRAのキャンペーンに取り込み、そして続けることによって、薦める側の「人格」をターゲットに共感してもらうことができれば、それこそが進化したDRAが目指す、ひとつのスタイルとなるのではないか。

従って、この信頼醸成DRAの実施には、宣伝広告やマーケティング部門だけでなく企業のさまざまな部門の理解が伴わなければ難しい。しかし、あくまでもDRAであるということを忘れず、受け手に何をして欲しいのかという目的を明確にし、レスポンス行動の導線に迷わせない工夫がきちんと施されていれば、結果の見えにくいBAをやみくもに展開し続けるよりも、効果は必ず数字となって現れてくるだろう。

2009年。DRAも「チェンジ」すべき時として、私たちは商品・サービスのダイレクト・レスポンス・アドを通じて、クライアント企業の信頼感の醸成に寄与するべくチャレンジを行っている。

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