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分析を浸透させるための第一歩

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
森 慎太郎
series
Wunderman's view No.73
date
2009年3月 5日
themes
調査・分析

データ分析が運用できていない企業は多い
従来の戦略・施策では効果が上がらず、今、何をすべきかが分からないという状況にある企画担当者は少なくない。そのため、彼らの中に分析から何をすべきかを導き出そう、という動きが増えている。しかし、データ分析の必要性を感じているものの、コストやスキルなどの理由から分析に十分に取り組めていない企業は多いのではないだろうか。

一般的に分析というと統計処理などの分析手法に着目しがちだが、データの収集から分析結果の活用までを視野に入れて企画することが重要である。また、分析を有効に活用していくには、分析を業務プロセスに組み込み、トライ&エラーを繰り返しながら、分析力を育成していく視点が必要である。にもかかわらず、そのような取り組みには、社内的な協力が十分得られることが少ないのも現実であるのだ。

そこで、今回のニューズレターでは、社内に分析環境が十分に整備されておらず、分析経験もあまり持たれていない方を対象に、社内に分析を浸透させるにあたって、その第一歩をどう進めるべきかについて述べる。

データ分析の第一歩
データ分析への第一歩で気をつける点は2点。

 1)分析の目的を明確にすること
 2)事実のデータ、あるいは精度の高いデータのみを対象とすること

「取りあえず」「ありもののデータ全部」で分析すると、多くは無駄に終わることになる。

分析を行なう目的は、その結果が最重要課題の意思決定に役立つことが理想ではある。が、その第一歩として、分析の有効性を社内(経営陣)に示すことを目的とする場合には、離反防止のための分析に着手することをお勧めする。理由は次の3つ。

 1)見込客と比較して、顧客については情報が多い(取引データなど)
 2)見込客よりもコミュニケーション(施策)への反応がよく、成果が得られやすい
 3)離反防止は金銭的効果をアピールしやすい

3)について補足すると、例えば、離反率が10%改善されたとした場合、10%=1,000人で1回平均購入金額が5,000円と仮定すると、離反の改善効果は500万円になる。それだけではない。その後2回、3回と継続購入する分と、さらに今後の購入顧客に対しても離反効果があることから、2回目購入=600人、3回目購入=400人、今後の購入顧客1万人について8%=800人と仮定でき、同じ平均購入金額で試算すると、最初の500万円と合わせて1,400万円の改善効果となる。

実際のクライアント業務で分析ツールの導入検討を行なった際には、上記の予測効果の仮説・分析をもう少し精緻に行なったわけである。結果は、ツール導入には至らなかったものの、定期的に分析を続けていこうということになり、お客様の中に分析業務の理解や重要性が浸透したという意味では成功したと考えている。

次に、分析の対象とするデータについては、事実に基づいた購入データは有効な分析対象であることから、顧客ID付きの購入(取引)データを勧めている。実際に、売上や販売数量の推移は既に定常的に集計されているが、購買パターン分析までは着手されていない企業が多いのである。特に、時系列にデータ検証することには、あまり着手できていないのだ。

購買パターンというといろいろな要素が考えられるが、報告相手に理解されやすいことからも、その第一歩としてはシンプルな分析内容にする方が良い。筆者のお勧めは、初回購入から再購入までの日数の分布を算出する、リピート購入サイクルの分析である。これによって、リピート促進のタイミングがつかめる。例えば、サプリメントや化粧品のような商品では、購入サイクルから使用頻度や使用量を推測できる。リピート促進において、単に購入促進をするだけでなく、標準的な使用期間内では購入促進を、標準期間を超えると使用促進(正しい/新たな使用方法の啓蒙)を訴求する施策案につなげることができる。

そんなことは分かっている分析結果
「そんなことは分析前から分かっている」・・・分析結果の報告において、よく受ける指摘である。それは、分析が現実を反映しているか、報告の相手が内容を理解した証拠である。しかし、相手の報告内容に対する評価はもちろん低く、分析そのものの価値を損ないかねない勢いである。

このような状況にならないための対策の1つとしては、結果に数値を入れることだ。「商品を3回購入すると継続購入率が高い」よりは「商品2回購入では4割の継続購入率が、3回購入になると7割になる(継続率が3割高くなる)」と報告するべきである。傾向については把握していても、どのくらいかまでは把握できていないケースが少なくないからだ。

もう1つ有効だと思う対策は、報告の前に相手に分析結果について予想を聞くことだ(詳しくは『経済は感情で動く―はじめての行動経済学』マッテオ・モッテルリーニ著、泉典子・翻訳をご参照ください)。その著によれば、「予想とのギャップがあれば分析した価値を示すことができる。日常的によくある認知ミスである『後知恵バイアス*』を避けるためでもある。

*人はそれほど事前に正しく予測できていなくても、実際は結果を見た後に解釈を与えたにもかかわらず、事前の予測が当たっていたと思ってしまうことがよくある。つまり、「分かっている」いう指摘だが、指摘するほどは実際には分かっていなかった上に、指摘した本人が正しく分かっていなかったことを認識できていない可能性がある。

最後に
今号では分析を浸透させるための第一歩ということで、分析業務を中心に述べてきたが、当社では、分析だけで終わることなく分析から導き出された情報を生かして具体的な施策に落とし込み提案を行なうと共に、お客様企業でのその実施をサポートしている。

また、上記はあくまでも筆者の経験上の一例であり、皆様が所属する組織の業種や戦略、業務プロセスによっては、有効でないかもしれないので、ご自身のケースでアドバイスを求められる方は、電通ワンダーマンまでお問い合わせいただきたい。

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