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プロモーション管理メソッド「9-Cell Matrix」

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
高野 基
series
TIPS★TIPS No.68
date
2009年4月16日
themes
その他

マーケティング施策ごとに、「プラン」から「効果検証」「フィードバックアクション」までをきちんと記録し知識を蓄積することは、次の施策の効率アップのために重要であるという考え方は、このニューズレターでもたびたびお伝えしてきた。

そこで今回は、ワンダーマンが、これまで国や地域の枠を超え、クライアント企業のプロジェクトやマーケティングプロセスのさまざまな局面を通じて蓄積してきた、インサイト(洞察)と経験を基に、独自に開発した「9-Cell Matrix」メソッドの概要と、その実際の活用例をご紹介したい。

「9-Cell Matrix」の概要と基本的な使い方
「9-Cell Matrix」(ナイン‐セル・マトリックス)は、プロモーションの「目的」、「ターゲット」、「構造」、「アイデア」、「クリエーティブ」、「利益」、「結果」、「成功因子」、「失敗因子」の9つのセル(項目)で構成され、セルごとに概要を記録し蓄積することで、施策を経験として次の施策へフィードバックするPDCAサイクルを通して、プロモーション活動と関連業務の効率アップを支援する管理手法の1つである。

「9-Cell Matrix」の概念については、下の図をご覧いただきたい。また、それぞれのセルの定義(まとめ方)は、以下のとおりである。
↓クリックすると拡大します↓


1.Objectives(目的)
プロモーションを実施する目的を明確にし、測定可能な目標(ゴール)を設定。商品やサービスのダイレクトレスポンス広告(DRA)に対するレスポンス獲得やイベントの集客などが、これにあたる。

2.Target(ターゲット/訴求対象者)
訴求する対象者の属性や特性。複数ある場合には、その割合や優先順位も明確にしておく。さらには、ターゲットに対する重要なインサイト(洞察)を具体的にする。

3.Structure(プロモーションの構造)
施策を構成するコミュニケーションチャネル(広告、Eメール、DM、電話など)およびその実施のタイミングと頻度。ターゲットとなる人たちに提供するインセンティブプログラムなども含む。

4.Idea(アイデア)
施策を展開し、アクションを誘引するポイントや仕掛け。使用する媒体やマテリアル(ツール類など)に合わせた、キーとなるクリエーティブアイデア。

5.Creative(クリエーティブ)
開発した広告や販促制作物とその訴求メッセージ、ビジュアル。インセンティブやオファーの宣材など。

6.Projected Return(利益)
予算および成果とそこから生み出される利益。マーケティングROI、投資利益率を導き出す材料。会社や施策内容による制約条件等も含む。

7.Results(結果)
施策によって目的がどの程度達成されたのか。プロモーションのレスポンス数・率や販売数、ブランド認知度や顧客満足度の数値とその変化などが、これにあたる。

8.Positive Learnings(成功因子)
次のアクションに活かすべき好結果につながった施策の要素。

9.Negative Learnings(失敗因子)
どの施策またはカスタマーインサイト(洞察)のポイントが、期待していた結果が出なかった要因となったか。次のアクションに活かすべき失敗の要素。9つのセルの中でもっとも重要な役割をもつ。

一見してお気づきの方もおられると思うが、プロモーションを計画、依頼する企業の担当者が、マーケティング会社や広告会社などの委託先へ渡す「ベーシックブリーフ」と施策の結果・分析レポートの両方を、1つにまとめたマトリックスと説明することができよう。

まずは、依頼内容をクライアント企業の社内で、上記の「目的」「ターゲット」「予定する利益」までを明確に定義し記録した上で発注する。次に、成果物の納品やプロモーションの終了時に、「施策プラン」「実施」「利益」「結果」を記録することで、当初たてた「目的」から「結果」までを、誰もが一貫した視点で振り返ることができる。さらに、「結果」が良いときも悪いときも、その成功因子と失敗因子(結果が良いときには、より高い成果に向けて改善すべき点を見つける)の両方を分析し、記録する。ここまでが、プロモーションの「記録化」に主眼をおいた、「9-Cell Matrix」の第一段階とも呼べる使い方である。

また、クライアント企業やマーケティング会社、広告会社においても、複数のスタッフが明確化された目的を共有し、誤解や情報の漏れを減らすとともに、施策ごとに「学んだこと」を、次のマーケティング施策に活かすことができる。

この場合、「9-Cell Matrix」の各項目(セル)に記載する内容は
・用いる言葉の定義があいまいではないか、
・それまでの慣例や経験に頼り過ぎてないか、
・社内外の環境要因の変化をきちんと踏まえているか、
などを、クライアント企業とマーケティング会社、広告会社との間で十分に検討し、合意されたものであることが、望ましい成果へ導く重要なポイントである。

高度に活用した事例
次に、第二段階とも呼べるプロモーションの「知見化」に主眼をおいた「9-Cell Matrix」の利用方法を実例を交えながら紹介する。

利用にあたっては、「9-Cell Matrix」の各項目を、市販の表計算や入力データの連携が可能なアプリケーションソフトにアーカイブ化するのが取り組みやすい。複数の担当者がネットワーク経由で共有し、閲覧したり、キーワードで過去のプロモーションの記録情報を検索したりすることが可能となるのだ。

より高度な利用方法として、あるIT系メーカー様では、広告接触から顧客化に向けたリードジェネレーション(資料請求)やデマンドジェネレーション(購入意向)のプロセスマップ(途中経過におけるキャンペーン登録者の契約見込度の確認やアウトバウンドコール等を含み、パイプラインとも呼ぶもの)、個人情報などが登録された見込客、顧客のデータベースと、この「9-Cell Matrix」をデータ連携させた。そして、プロモーションを起点とした視点だけでなく、顧客の特性からプロモーション施策や出稿媒体との適正などについて、多角的な分析を自社で独自に進めるといった、本格的なデータベース・マーケティングと呼ぶべき仕組みで展開している。

また、同社では後継商品のプロモーションにおいて、見込客から顧客へ引き上げる(リストプロセシング)法則性の高度な仮説の発見や、目的別に投下コストと獲得数のシミュレーションツールとの連携までに発展させている。

同様のデータ連携の考え方をもとにするならば、この「9-Cell Matrix」による管理手法は、プロモーション活動にとどまらず、広報やPR活動など、さまざまな分野での活用が考えられる。

まとめとして
顧客とのダイレクトな関係づくりに注目が集まる昨今、プロモーションの成功に安堵せず、1回1回を記録化、知見化していくことが、自社の知的資産化への近道であることは言うまでもないことだろう。そのため、当社では、この「9-Cell Matrix」も重要なサービスの1つとして、クライアント企業様とともに知的資産化することにより、停滞することのないマーケティング施策の展開の一助となるものでありたいと考えている。

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