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購入客となる、あと一歩手前をどうクリアするのか

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
明石 智子
series
Wunderman's view No.74
date
2009年4月 2日
themes
新規顧客の獲得

広告の大きな過ち
今から20年ほど前に、米国のマーケティング誌に掲載された記事「広告の大きな過ち」の文言は、ダイレクトマーケティングのクリエーティブに携わる筆者のバイブルとして、クリエーティブ開発の際に誤った表現に陥らないように、常に念頭に入れている。
それは以下の一節である。

「製品の特長ばかり説明して、顧客の受ける利益について説明していない。
あなたは製品そのものに関心をもっている。ところが、顧客はその製品が自分に何をしてくれるのかに関心がある。顧客に語りかけなさい。自分に語りかけるのではなく。顧客が聞きたいことは、製品の特長ではなくて、その利点を聞きたがっている。新しい特長とか、他にはない独特の特長に興奮してしまって、それしか語らないというのも、間違っている。
そのような特長は、競合上の長所だろう。しかし、読み手は新しい特長だけでなく、基本的な利点を知りたがっているのである。」

20年前の文言ではあるが、反応を取り、行動を喚起させるという広告の目的に、今も変わりはない。つまり、プロダクトアウトではなく、顧客視点から徹底して「なぜ、私に?」に応えることの大切さを説いているのだ。ネットやモバイル系のメディアが台頭した現在、ますますもってして、広告の送り手は顧客の側に立ってその声を聞き、顧客が接触しているメディアや接触態度に合わせて、顧客が求める情報を的確に伝えるコミュニケーションに着目していくべきである。

このところ、お客様から「資料請求してくれたのに、なかなか申し込みにつながらない。」「申し込みに至るまでに、時間がかかる。」「何回もフォローメールを出すことなく、早いタイミングで、申し込みを獲得できないか」・・・という声を聞くことが多い。

モノがあふれる現在、消費者の心理としては「まずは資料を見て、衝動買いせずに、本当に自分に必要なものなのかをじっくり腰を据えて検討しよう」という気持ちが働いているのだろう。

そうしたときに、改めて意識するべきなのが、ターゲットが本当に必要としている利点をきちんと説明できているのかであり、まさに「顧客の受ける利益」を説明するということなのだ。そこで、今号では、商品に関心を持ったターゲットを申し込みという行動へ結びつける、クリエーティブの考え方を掘り下げてみたい。

最後の決め手は確信へと導くこと
ダイレクトマーケティングのクリエーティブにおいては、米国のサミュエル・ローランド・ホールが提唱した「AIDMAの法則」におけるM:Memory(記憶)がなく、
A:Attention(注目)
I:Interest(関心)
D:Desire(欲求)
A:Action(行動)
を一気に貫いたコミュニケーションによって、顧客の行動に直結させることが大切とされている。

資料を請求するという行動は、TVCMやインターネットのバナー広告などでたまたまその情報に出会いもっと知りたくなった場合、あるいは新聞・雑誌の広告、折込広告、DMなどで提示した内容を多少ならずとも目を通してくれた場合などのAttention(注目)、Interest(関心)の結果である。

それは、「注目」の扉を通過して「関心」のフェーズに入っているターゲットに対して、クリエーティブを通じて、商品のベネフィットを「理解」させ、商品を所有する意義や喜びを感じとってもらうことによって、より現実的な「欲求」を喚起させるのである。その結果、今、自分は申し込む必要があると思う、「確信」を起こさせるための説得を行うわけだ。

この段階で配慮しておく必要があるのが、ターゲットの中には"とりあえず"の気持ちがあり、興味の度合いも浅いものであるということだ。そこで、確信を高めるために考慮したいのが以下の2つのコミュ二ケーションである。

認識を調整するコミュニケーション
入り口のレスポンス広告にターゲットの興味・関心を引きつけた事柄・テーマがあったわけだが、さらに、商品の購入を決めさせるためには、ターゲット一人ひとりに何かしらの基準や思いがあるはずなのだ。そのためには、関心を引きつけたことにプラスして、なぜ、その商品が必要なのかという、購入決定のパーセプション(認識)を顧客視点で後押しする、クリエーティブがレスポンス獲得につながると考える。

例えば、「安い方がいい」で購入を決めていると想定するターゲットであれば、「家族みんなで使えるから、家族どうしで深いつながりができる」、「困ったときにはすぐに駆けつけてくれるから安心」、「交換した部品は、他にリサイクルされるので、エコに協力している」など、価格の基準にプラスして、心理的なベネフィット・価値を訴求していくことである。

では、各ターゲットがどのような認識を持ち、何をベネフィットとしているのかを把握するためには、どうするのか。一方的な視点に陥らないように、客観的にターゲットを把握しインサイトを発見するためには、ペルソナを想定して、ターゲットの気持ちを考えるのだ。

当社では、以下の4ステップでWho・What・What・Whatを表にして、導き出すことをしている。

ステップ1ターゲットはどんな人か(Who)
ステップ2現在、商品・サービスについて、どう思っているのか(What)
ステップ3今回ならターゲットに何を感じさせるか(What)
ステップ4長期的にターゲットに何を感じさせるか(What)

考察を進めていく際のポイントは、以下のとおりである。

ステップ1:「ターゲットはどんな人か」を考える。
想定したターゲットに対して、現在おかれている状況を仮説で洗い出し、年齢、住い、職業、年収、家族構成、ライフスタイル、嗜好、さらには不満や要望などをターゲット視点で考えていく。「私は43歳、現在〜している。」というように、主語を想定ターゲットにして書いていくと、人物の設定がしやすくなる。

ステップ2:「現在、ターゲットは商品について、どう思っているのか」を考える。
ステップ1によってどんな人かを見極めたターゲットは、当該商品について、どのように接触し、使用しているのか、またどのような印象を抱いているのかを想定する。ここでは、裏付けする調査データなどを加味できると、よりリアルな当該商品との関係性を見出すことができる。ターゲットの当該商品に対する思いから派生させ、ターゲットの購入決定の判断基準を洗い出して、ターゲットの「欲しい」、「使いたい」の思いにつながるベースを考えるのである。

ステップ3「今回ならターゲットに何を感じさせるか」を考える。
上記で加えた考察に対し、今すぐにターゲットの反応を得るためには、どのように感じてもらえるとターゲットがアクションを起こすのかを想定してみる。考えられる何点かの商品メリットの中から、どれがそのターゲットのニーズに有効かをよく吟味する。ここでは、感じてほしいことの発見なので、"社会に貢献したい"、"今はのんびりしたい"、"時には熱中したい"、"あの頃がなつかしい"、"家族に自分の思いを伝えたい"など、どのターゲットインサイトをして、何をアクションさせるのかまでを具体的に考えることが重要となる。

ステップ4「長期的にターゲットに何を感じさせるか」を考える。
ステップ3と同じ視点で、長期的、最終的に、商品をどのようにターゲットに感じてほしいのかを書き出す。とにかくターゲット視点であることが重要なので、送り手側の都合のよいメッセージにならないように、客観的に想定していくことがポイントである。

相手側の視点に立つことが重要なので、この4つのステップを上から順に書き出していくことだ。ポイントとなるのは、送り手が言いたいことを都合のよいかかわりから考えるのではなく、阻害要因、当該・競合商品に対する過去の認識を、ネガティブな側面からも想定してみることが大事なのだ。

体験させるコミュニケーション
もう1つ、クリエーティブとして考えておきたいことは、検討段階のターゲットに欲しいと確信させるために、より具体的に考えてもらう、行動してもらう体験の仕掛けがあると、さらに効果が高まるということだ。初心者では理解のしにくいリテラシーを必要とする金融商品を例にすれば、資料請求者の抱いている疑問、不明点などに対して、電話で相手の理解度に合わせて説明する仕掛けを盛り込んだクリエーティブにしたところ、相談申し込みのレスポンスが高まったという経験がある。

また、検討が長期に及ぶ不動産においては、どのような手順で購入の準備を始めることがよいのか、どのような暮らしを送りたいのかなどをチェックシートに記入して確認させることで、モデルルームへの来場率を高めたケースもある。

これらは、良さそうと感じているターゲットのもやもや感や不安を取り除くのに効果的である。読者の皆様の中に記入式では面倒と思う人もいるかもしれないが、自分の場合はどうなるのかを手を動かして確認・納得させる体験型コミュニケーションの方が、申し込んで間違いなかったと確信させることにつながるのである。

考える間があっているか
最後に考慮しておきたいのは、関心をもったターゲットは、資料請求した直後はまだHOTなのだが、徐々に冷静になるということだ。資料が到着したときには多忙であったり、優先順位の高いものが他にできているかもしれない。あるいは、買うべきかを自問自答したり、他の人に聞いたりすることで、時間が経過し冷静になってしまうということだ。

ターゲットは、今、なぜその商品を買うべきなのか、理由を探しているのである。むしろ、送り手側が、ターゲットの側に立って検討しているときのテンポで提示してあげることで、「ぜひ、購入したい」という確信がわき起こってくる場合があるのだ。送り手側がしゃべり過ぎたり、矢継ぎ早に購入を促したりするのではなく、あくまで、ターゲット側の利便性の視点に沿って、そして「考える間」を用意した、テンポのあるコンタクトタイミングで、絶えずコミュニケーションすることが大切なのである。

これまで述べてきたような、資料請求者の転換率が向上するクリエーティブをお探しの担当者の方は、電通ワンダーマンにお声かけいただけると幸いである。

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