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付加価値を共有し、行動につなげる共感型コミュニケーション

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
中西 崇
series
TIPS★TIPS No.70
date
2009年8月20日
themes
クリエーティブ

インターネットの台頭による消費者の購買行動の変化とともに、広告の媒体や手法にとどまらず、ダイレクトマーケティングにも変化が起きている。かつて、ターゲットへの直接的なベネフィット訴求を最重要視するアプローチで成果を挙げていたダイレクトマーケティングの施策は、百年に一度の不況という局面を迎えた今、新たな課題に対峙している。

今回のニューズレターでは、そのようなダイレクトマーケティングの課題の解決アプローチの1つである「共感」について述べたい。

消費者の共感とは
この台頭著しいプル型メディアからの情報を吟味することで、消費者が厳しい選択眼を持つようになった現在、レスポンス獲得のための条件はどのように変化しているのだろうか。それは、商品ベネフィット以外に消費者の求める価値基準が、より明確に、より厳格になり、企業からの一方的なおいしい話だけでは、消費者は振り向きにくくなってきたということだ。

一方で、ターゲットインサイトに基づく直接的な訴求に対して、即座にアクションを起こす顧客の心理や態度変容の基本原理には、いまも変わりはない。ただ、ターゲットがアクションを起こす際の検討要素が、以前のような直接的なファクトだけとは必ずしも限らない。例えば、競合他社の商品・サービスとの比較検討の際に、その商品を使うかどうかの決め手に欠ける場合、消費者はもう1つの価値基準で判断するようになってきたのだ。

それが、消費者が商品やサービスによって得られる価値を、実感に近いレベルで率直に理解するという、価値への「共感」である。消費者はよりリアルで臨場感のある情報に「共感」し、信頼感を醸成することにより、手に取る商品を選択するのである。

説得ではなく、納得が「共感」を生む
「共感」を得るためには、企業からの商品・サービスに関する一方的なメッセージとは異なる側面から、ターゲットに「なるほど、これならいい」と理解・納得をさせる必要がある。そこで求められるのが、「共感」するに足る価値だ。

従来、このようなアプローチはブランディングの領域で語られるものであった。しかし、いまや「共感」は、企業や商品のイメージや世界観を醸成するブランドメッセージではなく、企業の商品やサービスに対する取り組みや姿勢を語ることで、消費者と「価値」を共有することなのだ。その企業の姿勢を理解・体験してもらうことで得られる率直な「共感」は、企業からの「説得」ではなく消費者自身の「納得」として、足踏みしていたターゲットをレスポンスへと後押しするのである。

プル型のメディアにクロスした共感コンテンツクリエーション
「共感」のアプローチを手がけるうえで、企業から頑張っている姿をこれ見よがしに語られたとしたら、消費者は押し付けがましい、何やらうさんくさいと思ってしまうこともある。そのため、送り手の企業と受け取る側の消費者との距離感が大切であり、言葉だけではない「共感」するための仕組みを用意する必要がある。つまり、一方的な説得ではなく、ターゲットが自分の事として「共感」する、もしくは実際に参加、体験できるコミュニケーションとすることが重要なのだ。それには自発的に参加しやすい、プル型のメディアが最適である。

ある、金融商品での例を挙げてみよう。
TVやグラフィックを使い、価格と絡めた商品ベネフィットを訴求するアプローチで見込み客を収集。レスポンスは好調で一定にキープされているものの、拮抗(きっこう)する競合他社との価格、商品特徴、そのクリエーティブ表現などで、徐々にレスポンスは頭打ちになってくると思われていた。

そこでWebサイト上に、サービスを実際に体験した顧客の声に企業が答える構成のコンテンツを掲載。顧客と企業とのリアルなやり取りが、そのままWebサイトに公開される仕組みだ。顧客から対応サービスへの満足の声が多く寄せられる反面、クレームに近いものも少なくなかったが、そのすべてを掲載した。良いことばかりでなく、顧客が持つ不満の声にも1つ1つ答える企業の姿勢をリアルに公開したことで、Webサイトの訪問者から信頼を得られたコンテンツとなったわけである。レスポンスにひもづく獲得顧客の数値は公表できないが、そのコンテンツ公開後、Webサイト全体のレスポンスは向上。特に、そのコンテンツを経由したレスポンスは、他よりも高い数値を示している。

この施策における成功のポイントは、消費者と企業との偽りのない対話の場を提供するという、企業姿勢に対して消費者の「共感」を獲得できたことだと、筆者は考えている。

当然、これには企業側に商品・サービスに対する自信とそれなりの覚悟が必要なため、導入のハードルには高いものがある。では、次にもう少し商品寄りの事例を紹介しよう。

ダイレクト販売系のビューティ商品メーカーでは、消費者に対して雑誌広告とWebサイトを通じてサンプルを格安で提供するアプローチを実施。その後に、サンプル請求してきた見込み客に対し、プッシュメールを送ったが反応は鈍かった。さらにアウトバウンドコールを実施するも、レスポンスはほとんど変わらない状態であった。

そこでコミュニケーション全体を見直し、サンプル提供だけでなく商品ベネフィットをきちんと訴求する案内をすることにした。同時に、コミュニケーションチャネルをダイレクトメールに変更して、企業の取り組み、商品の誕生秘話、そしてリアルユーザーからの声を編集した冊子が手元に届くようにした。また並行して、実際に商品を使用しているユーザーの声をモニターブログで紹介。その結果、施策変更後には、サンプル請求から商品購入へのコンバージョンレートが大幅に増加した。

この施策では、見込み客と企業との距離を見直し、企業の商品開発への姿勢やユーザーのリアルな声など消費者が納得する情報を提供したことで「共感」を獲得したといえよう。

共感へ誘導する仕組み
重要なのは、レスポンスを獲得するためには、どんなに良いコンテンツがあったとしても、それをどのように使うか、また、いかに広告キャンペーンと連動させるかである。消費者を「共感」へ導かなければ相乗的な効果は発揮しにくいのだ。

ここで、筆者がクリエーティブに携わっていることもあり、クリエーティブの観点から共感へ誘導する仕組みを考えてみよう。

例えば、アクイジション(顧客獲得)の場合、レスポンス広告のテーマ自体を消費者が「共感」する内容に近づけても、それがターゲットにとって直接的なベネフィットでなければ、訴求力が弱くなることにも留意する必要がある。そのためには、「直接訴求」と「共感訴求」を打ち出すバランスが重要である。そのバランスをとる方法としては、1つのテーマの下でシリーズ展開により、「直接訴求」と「共感訴求」の両方を一定比率で露出することで相乗効果を図っていくなども一案だ。

全体を一度に見ることのできるグラフィックであれば、中心テーマはベネフィットの直接訴求であったとしても、消費者が納得する情報をコラムとして挿入することによって共感を醸成するのも1つの表現手法である。また、そのレスポンスを商品サイトで受ける場合、そのTOPページに広告と連動させたコピーやビジュアルを配し、そこから「共感」コンテンツへ誘導する仕組みを作るのも重要なポイントとなる。クリエーティブにおいても、さりげなく、しっかりと「共感」へ導くための入念な設計が不可欠なのである。

レスポンスを下支えする、共感型コミュニケーション
結果と効率を追求するダイレクトマーケティング施策においては、レスポンス獲得は重要課題である。しかし、それだけを前面に押し出したアプローチだけでは、必ず限界が訪れる。そこに陥る前に消費者と向き合い、意図的でありながらも押し付けでない、参加や賛同から生まれる「共感」のコミュニケーションを構築していくことが、ダイレクトレスポンスの成功の鍵といえよう。

「共感」を得るには、顧客視点に立った企業と消費者との対話が欠かせない。このレスポンスを向上させる共感型のコミュニケーションを皆様の企業においてご検討の際には、電通ワンダーマンの20年以上にわたり培ってきた経験とスキルがお役に立てるものと自負している。

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