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最新の海外事例-ルフトハンザドイツ航空

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
編集部
series
Wunderman's view No.81
date
2009年11月 5日
themes
海外事例

今号のニューズレターでは「最新の海外事例からみるダイレクトマーケティング-Vol.4」として、2008年から09年にかけて全世界のワンダーマンで制作された広告や販売促進の制作物の中から優秀作品を表彰する社内コンクール「レスター・ワンダーマン アワード」において、マーケティング部門で入賞した、ルフトハンザドイツ航空(ワンダーマン・フランクフルト制作)のプロモーションをご紹介する。

受賞作品の概要
Webサイト名:Miles and More
お客様名:ルフトハンザドイツ航空
お客様の業種:航空会社
受賞サイトのURL:http://worldtrip.milesandmore-aktionen.de/

<背景と目的>
ルフトハンザドイツ航空(以下、ルフトハンザ)では、2001年より、お客様を利用頻度、渡航先、利用クラスの3つのキーでセグメントして、それぞれに対して利用促進プロモーション施策を行ってきた。「レスター・ワンダーマン アワード」で入賞した当プロモーションでは、利用促進施策の精度をより高めることを目的としている。今までは、自社の利用履歴だけしか見ていなかったが、それでは利用者の渡航の性向を正確に捉えているとはいえない。そこで、ワンダーマン・フランクフルトでは、他の航空会社からのスイッチングを狙うために、他社利用までを把握できる施策を提案した。

<解決・アイディア>
お客様には、"Miles and More"プログラム紹介のEメールが最初に送られ、"Miles and More"のWebサイトへ誘導される。Webサイトを開くと、世界の地図が広がり、「あなたの世界地図をつくろう」というメッセージに従い、自分が訪れたことのある国に色を付けるというシンプルなサイト。最後に、訪れたことのない国名などが地図上から消え国境線だけが残るのだ。また、その地図はデスクトップの壁紙としてダウンロードすることもできる。

その裏側では、ルフトハンザの顧客データベースでマッチングが行われ、ルフトハンザの利用実績がないのに色付けされた国は、他社利用として把握できる仕組みになっている。それに基づき、他社を利用して訪れた国をプロモーションしたり、色付けされた国の傾向に合わせて、そのターゲットが好みそうな旅行を提案することも可能になるのだ。

<結果・効果>
"Miles and More"のWebサイト訪問者の60%以上が世界地図を作成。その約3割がテイラーメイドのプロモーションによってルフトハンザを利用して旅行した結果、当プロモーション実施前と比して売り上げが大幅に向上した。

Webサイトの構成と評価されたポイント
ここからはWebサイトの構成を紹介するとともに、評価されたポイントを考察してみたい。

1)消費者インサイトのとらえ方~旅行好きが気になることとは~
このプロモーションは、1つのインサイトを中心に設計されている。それは、「旅行好きは自分の行ったことのある場所を記録することが好き」、そして、「それを人と共有するのが好き」ということ。

このWebサイトでは、自分が行ったことのある国を表示した世界地図が作れて、それをデスクトップの壁紙にできるという、極めてシンプルなものであるが、それが旅行好きの心を強く動かしているのだ。自分が訪れたことがある国をクリックして色付けすることは、これまでの旅行を振り返り、楽しかったことを思い起こす契機になる。

また、多くの国に色が付くと、達成意欲が湧き、新たな国にチャレンジしたくなるのではないだろうか。つまり、この事例は、消費者のインサイトを正しくとらえると同時に、仕掛けや表現がシンプルであれば、多くの消費者を動かすことができるということを如実に表しているといえる。

2)本当の意図を気付かれずに顧客を動かす
当プロモーションの真の目的は、お客様の他社利用を把握することにより、ルフトハンザの利用を促進することにある。

それには、アンケートやアウトバウンドなどで、ストレートに聞くのが一般的な方法であるが、アンケートでは回答が面倒であったり、締め切りを忘れてしまったりで協力してもらうことが難しい。その点、この施策の優れているところは、企業側の思惑を感じさせることなく、消費者から知りたい情報を引き出せることにある。その夢中にさせるクリエーティビティに富んだ要素が、ビジュアルで答えてもらうという点である。

このようにして取得した情報を、顧客データベースとマッチングして、他社を使って渡航した国を把握し、次のプロモーションに活かすことができるのである。たとえば、一度だけルフトハンザを使ったという人が、ヨーロッパの国々に色を付けた場合、その国の特徴などからプライベートで旅行することが多いと予想することができ、お客様の嗜好に合わせた国への格安プランを提案できる。

他業種への応用
今回ご紹介したルフトハンザのプロモーションは、"クライアント企業とお客様との間で会話を巧みに運ぶ"ことによって、"お客様にとって楽しいオファー"があり、"クライアント企業にとっても役立つ情報が手に入る"という3つがそろうことで成立した施策である。ストレートに聞きにくいこと、聞いても教えてもらえないことには、"楽しく、自発的に"その情報を提供させる仕掛けを用意することが重要である。

当社の事例に、自分や家族の誕生日や特別な記念日が記載されたカレンダーをプレゼントするという、住宅メーカーのプロモーション施策がある。これは、「あなた専用のカレンダーをプレゼントしたいので、あなたの大切な日、記念日を教えてください」という形で、お客様にその日付と内容を記入いただくものである。

お客様にとっては"自分だけ"へのうれしいプレゼントであることから、日付と記念日などの内容を住宅メーカーに送る。後日、わが家専用のカレンダーが届いたときには、家族が集まる居間などに飾りたくなることだろう。その一方で、住宅メーカーではお客様からいただいた記念日などの情報に合わせて、お祝いのメッセージともに新築やリフォームの資料を送ったり、フォローの電話をかけることができるのだ。

このように正しいタイミングで、正しいメッセージをもってアプローチすることができれば、お客様からしても有意義な情報をもらったという気持ちになるのではないだろうか。また、この施策は、カレンダーという特性を活かし、毎年更新してもらうことにより、継続的に関係を維持することも可能である。

以上の2つの事例を見ていただいたが、筆者は、高額商品などにおいて仕組みがきちんと働く施策には、共通したポイントがあると考えている。それは、短兵急に商品やサービスを購入・利用させようとするのではなく、原点に立ち返り、「お客様の嗜好・興味を知る」ということから始めることである。お客様を動かすには、1人ひとりの気持ちに届く何かが肝要であり、クライアント企業でお客様が何に興味を示してくれるのかを徹底的に知ることが大切なのではないだろうか。

最後に、ダイレクトマーケティングの生みの親であるレスター・ワンダーマンが「成功するすべての会社が知っている20のルール」の中で、売る広告をつくるために必要だと説く『言葉にはでなかった"いつ"を学ぶ』を紹介し、当ニューズレターの結びとしたい。

『「今は買わない」という回答は、「これは要らない」と同様、マーケティングにとって危険である。いつ買う気になるか知っているのは消費者だけであり、もしあなたが正しい方法で尋ねることができれば、彼らはそれがいつになるのかを教えてくれる。』

*記載されている会社名、商品・サービス名は、各社の登録商標または商標

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