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ダイレクトプロモーションでも使える「カードゲーム」

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
髙野 基
series
TIPS★TIPS No.74
date
2010年4月15日
themes
コミュニケーション戦略

近年、ノベルティグッズは謝礼や粗品としてのフックのレベルをもう一歩深めて、プロモーションの「キードライバー」として活用されるケースが増えている。そこで、今号では、ゴールデンウィークを間近にしての発行であることも考慮し、家庭の娯楽として馴染の深い「カードゲーム」を活用したマーケティングプロモーションの事例とその仕組みを紹介することで、広告マーケターの皆様に向けて、その魅力を詳(つまび)らかにしていきたい。

カードゲームを使った2つの事例
<事例1>
初めにご紹介するのは、数あるカードゲームのなかでも「いろはかるた」を使った事例である。

契約から利用までの手続きが複雑なサービスを提供している、金融系の企業の例を取り上げる。対象の消費者における「商品の優位性の認知と利用までの手続きの理解促進」が今回のマーケティング課題である。この解決のために、プロモーションにて、同社に対する潜在市場・見込客の「親近感の形成」と「継続的な関係構築」を図ることに力点をおいたキャンペーンを展開。結果として、その年の営業成績アップに大きく貢献した。

このプロモーションの施策では、30代後半から40代の男女をコアターゲットとし、広告や店頭ポスターなどから専用サイトへ誘導し、アクセス者を待ち受ける専用サイトの幾つかのコンテンツのうちの目玉が、「いろはかるた」である。コアターゲットが共通して抱く"幸せな家庭"のイメージとしての、家族団欒(だんらん)の場面によく登場し、彼ら自身も子供の頃に体験したことのある「いろはかるた」にいそしんでもらい、当該商品の内容や特長、申込手順などを知らず知らずのうちに理解してもらうことを狙った。「いろはかるた」の商品に因んだ読み札募集の企画に加えて、サービスの理解度が測れる仕組みや家族参加につながるオンライン企画、趣向を凝らしたオファーなどを増設しながら、プロモーションを継続。キャンペーンの直接的な効果としては、商品理解と親近感を効果的に生み出し、申込数の拡大を果たした。

ちょっとここでカルタについて蘊蓄(うんちく)を1つ。「いろはかるた」の起源は明らかになっていないが、江戸時代(元禄・享保年間)のものが現存していることから、その当時には既に庶民の娯楽として普及していたと思われる。また、子供が読み書きを覚える寺子屋とは別に、市井において楽しみながら学ぶ教育ツールとしても利用されていたようである。

現代に至っても、群馬県の『上毛かるた』など、郷土文化の啓蒙と地域振興を目的としたカルタも随所に見ることができ、また、カルタ大会が各所で毎年開かれていることからも、地域に根差した「教育ツール」としての役割は継承されているといえるだろう。

また、カルタの名前の由来は、ポルトガル語で「カード」を意味する「carta(カルタ)」がそのまま日本に伝えられた説が有力であり、英国の法律の原型として有名なマグナカルタ(Magna Carta)とも同じ語源といえそうである。

この企画は、家族で遊びながら商品の特長などを楽しく覚えることで、コアターゲットを次のアクションに誘導するという、カルタがもつ教育ツールにもなり得る特徴をプロモーションに活かした好例ともいえる。

<事例2>
2つめは、トランプを使った事例である。
洋酒を製造・販売する企業では、20代・30代の洋酒離れが続き、消費が低迷の一途をたどる市場において、カジュアルに多様なスタイルで楽しむ新たなポジションの定着を目指して、都市部のレストランやバーなどの飲食店の協力を得ながら、プロモーションの展開を図った。

ファーストステップとして、飲食店でその銘柄の洋酒を注文した顧客に、その銘柄を使ったカクテルのレシピをあしらったトランプを1枚プレゼント。さらに、1人2杯以上あるいは2人以上の団体の皆が1杯ずつ注文した顧客には、トランプを1箱プレゼントした。これによって、1杯、そしてもう1杯とレシピに載ったカクテルの注文を増やすことに成功。と、ここまでなら、酒を飲む人なら何処かで見聞きしたことのある店頭プロモーションだが、それだけには留まらない。

セカンドステップとして、キャンペーン専用に設けたケータイサイトで顧客にいま居る店を検索してもらい、その地域や銘柄の洋酒に因んだクイズを出題し正解した顧客には、1杯無料のオンラインクーポンをつけた。この結果、店舗検索を通じて顧客の遊行地域のデータが取得でき、それまでの卸し業者や一部の販売店からのPOSや営業マンからの飲食店データに、この顧客情報を加えて、営業エリアの多角的な分析をも可能にした。さらに、メンバーシッププログラムサイトにメールアドレスを登録した顧客に対しては、その後も、ダイレクトプロモーションを継続して行っている。

そして、このセカンドステップでも、前述のトランプを活用している。ケータイサイトでは、同銘柄の歴史、カクテルレシピ、同銘柄が登場する小説の一文や映画の名セリフなどのクイズが出題され、その答えのヒントをトランプの隅々に潜ませておいた。顧客はトランプゲームを楽しみながらヒントを探し当てることができる、仕組みである。応募するまでに少々手間がかかるが、その分、難易度の高いクイズには相応の魅力あるオファーをつけるなどの設計も行っている。

この企画は、レストランやバーなどの飲食店の遊びの小道具としてもマッチしたようで、セカンドステップのクイズは、当初の予定を超えて長期間にわたり反響があった。

メカニズム解説:2つの「キードライバー」
この2つの事例には、共通する「キードライバー」としての機能がある。ターゲットとする消費者に、特定の商品・サービスの名称や特長を訴求する際、広告メッセージのリマインダー効果を狙うノベルティとして「かるた」や「トランプ」を配布するのではなく、もう1歩踏み込んで、カードゲームを家族や友達、会社の同僚などと楽しく遊んでもらうことで、商品・サービスへの好感や親近感、理解と興味を深め、意図した消費者のアクションを生んでいる点である。ここに、カードゲームがもつプロモーションの「キードライバー」としての1つ目の機能がある。

また、2つ目の機能は、オンラインチャネルで機能補完することにより、カードゲームを通じてマーケティング活動に有効なデータをより自然な形で取得できる、という点にある。

企画時に心がけるべき5つのポイント
ここで、カードゲームを活用した企画を行う際に、心がけるべきポイントを5つあげることにする。

(1)ゲームのルールは簡単にする
今回のカードゲームのように複数の人で遊んでもらうには、ルールが簡単、あるいは知られているものにする必要がある。ルールが難し過ぎたり、理解するまでに時間がかかるゲームはNG。言うまでもなく、この時点で離脱や放棄が起きては、本来の目的の達成が危うくなる。

(2)コンテンツに段階をつける
簡単に応募できるゲームの次のステップとして、事例で紹介の「いろはかるた」や「トランプ」を使った、少し手の込んだ企画は、参加者のモチベーションや関与度のレベルを推し量る仕掛けとすることができる。この利用状況を把握することで、今後のプロモーションのための定量的な根拠とすることも可能である。

(3)関係を継続できる仕組みにする
会員登録制のWebやケータイのサイトの開設により、メールを絡めながら、双方向の関係を継続できる仕組みを取り入れる。このあたりは当ニューズレターの読者の皆様にはいまさら言うまでもないと思うが、近年のWeb集計技術では、会員登録者のみならず、アクセス者の来訪データも長期にわたって参照できる外部サービスなども始まっているので、こうした企画にも有効活用できると思う。

(4)オファーは対象者の状況に応じて使い分ける
一般に、レスポンスや次のアクションに導くオファーは、当該の商品・サービスの価格割引や品物が多いが、このカードゲームでは、必ずしもそれがベターだとは限らない。一見すると、即効性がない、引きの弱いオファーであったとしても、ゲームに興じた人にとっては自ずと欲しくなる、フレンドリーで、魅力的なオファーを用意する。当たり前のようでもあるが、関係性や状況に応じて贈る友人や家族へのプレゼントのように、高価な品物よりも好意形成に結びつき易いケースもあることだろう。

(5)ブランドイメージとの関係に配慮し、相乗効果を狙う
事例2のように訴求商品や関連施設のイメージと連携させることで、より効果的なプロモーションにもなる。しかし、カードゲームの種類によっては、その逆になりかねないケースもあるので注意が必要である。

カードゲームをオファーとしたプロモーションの事例を紹介してきたが、皆様の企業でも、マーケティング目標の達成を図る企画の1つに、カードゲームを活用するダイレクトプロモーションを一度検討されることをお勧めして、結びとしたい。

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