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ターゲットの心を着実に動かす秘策とは?

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
林 剛
series
Wunderman's view No.136
date
2014年9月29日
themes
コミュニケーション戦略
◆巷で見かける「伝わらないメッセージ」の数々
先日、ある山道をバイクでツーリングしていたときの出来事です。行く先の道路状況を伝える看板が目に入ったものの内容を把握できず、しばらく走行した後に通行止めとなってUターンを余儀なくされてしまいました。戻って看板を見てみると、工事の期間や手法などが細々と記され、とても運転中に把握できる内容ではありません。 こうした「伝わらないメッセージ」は、広告の現場でも少なくありません。地下通路で見る柱巻きポスターは歩きながらほんの数秒で内容を伝える必要がありますし、検索ポータルサイトのディスプレイ広告なら、検索の合間のわずかな時間で認知だけでなくクリックを促すことまで期待されます。
では、ダイレクトメールではどうでしょうか? 興味さえ得られれば、時間があるときにじっくり眺めてもらえるとお考えの方も少なくないかもしれません。しかし、ここで留意すべきは、そのコミュニケーションの本当の目的です。通常、ダイレクトメールは、来店、アンケート回答、資料請求など、次のアクションを目的としています。たとえ商品やサービスを十分理解させることができたとしても、そのために費やす時間や労力が求めるアクションへの到達を阻害してしまったら元も子もありません。時には「もっと知りたい」という欲求で次のアクションを促すために、情報を制限しておく必要もあるのです。
対面販売で用いるパンフレットであれば、相手の様子を伺いながら情報を提供できるとお考えかもしれません。しかし、実際に優秀な成績を上げている販売員にインタビューしてみると、異口同音に「ツールの情報量(密度)が非常に重要」といいます。相手に態度変容を起こさせるためには適切な間合いがあり、それを効果的にサポートできる適正な情報量(密度)があるというのです。 先の道路案内では、通行止めとなっていることを簡単な理由とともに明示して迂回路を案内するだけでよかったわけですが、情報が多すぎたために運転者に届きませんでした。このように、人が一度に理解・吸収できる情報量は限られています。スマートフォンから指先ひとつで大量の情報を素早く飛ばし読みする現代社会では、広告のメッセージは従来に増して情報の吸収スピードを意識する必要があるといえるでしょう。

◆態度変容を起こさせる、情報のチャンク(塊)
企業がマーケティングの目標を達成するためには、課題解決のための仮説を立て、下の図に一例として示す手段を効率的に組み合わせて検証してゆくというのが一般的なプロセスです。しかし、実際にターゲットの態度変容を促すのは、運転者を迂回させるほど容易なことではありません。

▼ クリックすると大きな画像にリンクします  ▼
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情報が豊富かつ入手が容易な現代では、商品やサービスの「深い理解」はもとより、「利用者の体験」、「識者の推奨」、「不安の払拭」、さらに「今購買する理由」、ときには「企業姿勢の共感」など、様々な「後押し」がなければターゲットの意思決意を得ることは困難になっています。
しかし、必要な情報は増えても、人が理解できる情報量が変わるわけではありません。これらの「後押し」をどのようにできるというのでしょうか?
ダイレクトマーケティングの祖と言われるレスター・ワンダーマン氏は、簡単な算数を学んだ人が、やがて複雑な微積分まで理解できるようになるプロセスに注目し、マサチューセッツ工科大学の人類学の教授に「学習」について質問したそうです。その際に得たキーワードが「カリキュラム」。学習者が一度に吸収できる情報量には限界がありますが、情報を「チャンク(塊)」に分解し、順を追って伝えてゆけば最後にはテーマ全体を理解させられます。この学習プロセスにヒントを得て、彼は「カリキュラムマーケティング™※1」と名付けてターゲットの態度変容を促すことに応用しました。
「広告」は「広く告げる」と書きますが、企業がメッセージを発信するからにはそれだけでは不十分で、「実売」というゴールに向けてターゲットの何らかの態度変容を促す使命を担っている場合がほとんどです。電通ワンダーマンでは「メッセージを効率的に伝えること」を起点とし、その先の「実売」、さらに「リテンション」、そして「ライフタイムバリュー※2」までを見据えたコミュニケーションデザインのお手伝いをさせていただいています。そして、ターゲットに情報を伝える際には、ターゲットのインサイトに基づいて伝える情報範囲を吟味し、優先順位を設定しながら情報の「チャンク」を構成し、適切なチャネルやタイミングで発信することが重要と考えています。
たとえば、ダイレクトメールを同じターゲットにシリーズで送ってみたり、折込みチラシと窓口のコミュニケーションで役割を分担し、それぞれの情報を住み分けることで効果の最大化を図ってみたり...。様々なチャネルを組み合わせ、それぞれのタイミングで情報のチャンクを吟味しながらカリキュラムを設計すれば、ターゲットの態度変容が効果的に促せるというわけです。
ところで、今読んでいただいているこのニューズレター、最後までお読みいただけたとしたら、情報のチャンクとしては適切だったといえるかもしれません。読者の皆様も、様々なコンタクトチャンスの中で、チャンクを意識したコミュニケーションでターゲットに働きかけてみてはいかがでしょうか。

※1 カリキュラムマーケティング™
多くの情報を理解・吸収しやすい量のチャンク(塊)に分解し、それを順に伝えることで、テーマ全体を効果的に理解させるように計画されたマーケティング手法。特にターゲットの態度変容に重大な意思決意が必要とされる場合などに有効とされる。ターゲットの反応によって次回以降のメッセージ内容を可変させることも可能。継続的なコミュニケーションを通じたイメージの累積効果や、ターゲットとの強固なエンゲージメントの構築に寄与できる点は見逃せないメリットである。

※2 ライフタイムバリュー
特定の顧客が企業にもたらすと考えられる総利益から割り出される価値のこと。顧客が製品やサービスに対して生涯支払う総額から顧客の獲得や維持にかかるコストを差し引いた「累積利益」で計算される。企業の継続的発展には、新規顧客獲得や再購入促進だけでなく、ライフタイムバリューの高い顧客の確保という視点が重要。

*『カリキュラムマーケティング™』は株式会社電通ワンダーマンが商標登録出願中です。その他、記載の社名・製品名・サービス名は各社の登録商標または商標です。

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