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大事なのは、お客様心理。 カスタマー・ジャーニー・マップの作成に必要な「4つの視点」。

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
小笠原 更
series
Wunderman's view No.147
date
2015年9月 1日
themes
その他

■ デザイナーA氏の困惑

 先日、知り合いのデザイナーからこんな話を聞きました。徹夜明けで、前日から何も食べていなかった彼は、とあるカフェに入ったそうです。店の前にある看板にパスタが出ていることを確認してカフェに入店したのですが、メニューを見るとパスタが載っていない。「パスタのメニューは無いのですか?」と、店員さんに確認すると、「パスタは9時からです。」という返事。時計を見ると8時57分だったそうです。
 3分前でもダメなのかを確認したのですが、受けられないという返答。「では、選んでおきますので、パスタのメニューを見せてもらえませんか?」と聞くと、「パスタのメニューはありません。入口のところにチラシがあるので、そちらで確認ください。」とのこと。パスタの看板を見て入店したのにメニューが無いことを疑問に思いつつも入口のチラシを確認し、9時を過ぎてから注文しようとすると、店員さんがメニューを見せながらニッコリと笑い、こう言ったそうです。「パスタをご注文でしたら、メニューがございますので、こちらをご覧ください。」
 「パスタのメニュー、あるじゃない ・・・」と力を落とす空腹のA氏。彼は、この件でこのカフェの印象がすっかり悪くなってしまったそうです。

■ 店舗運営としては○、お客様心理としては☓

 読者の皆様は、このカフェの対応をどう感じますか?たった3分間のことで、融通が利かないと感じるかもしれませんが、この対応は必ずしも間違っているとは言えないかもしれません。
 店舗の運営は、あらかじめ定められた時間通りに運用することで効率的に動くように設計されています。メニューの入れ替え時間に合わせて店員のシフトを決めている場合、時間外に注文を受けてしまうと、シフトが混乱することもありますし、急いで対応しようとすることで、不完全な料理を提供してしまうというリスクもあります。
 もちろん、お客様視点で見ると、このカフェの対応はあまり親切ではないように映ります。お客様は「お腹が空いた」「パスタを食べたい」という課題を解決してくれることを期待し来店しています。しかし、待たされた上に必要のない行動をとらされたことで、最終的にはパスタを食べられたとしても「期待を裏切られた」という印象のほうが強く残ってしまうでしょう。
 ここで注目しておきたいのは、A氏が「行きたくない」と感じたことを、店舗ではなく、第三者である私に打ち明けている点です。店舗側はリスクを回避しているつもりでも、実際にはお客様を一人失い、他の人間にも悪い印象が広がってしまっています。そして、そのことを店舗側は知ることはありません。
 SNSが一般化している現在、企業が知らないうちに、ネガティブな印象が広がってしまうことは往々にしてあります。このようなリスクを避けるためには、お客様のインサイトを把握し、企業とお客様の接点を管理するという視点を持つ必要があります。

■ 「使える」カスタマー・ジャーニー・マップにするためには?

 このところ、カスタマー・ジャーニー・マップを活用している企業が増えています。カスタマー・ジャーニー・マップは、お客様が購買に至る行動を時系列で把握し、企業接点における行動や心理をマップ化する方法が一般的です。カスタマー・ジャーニー・マップは、A氏の例のようなお客様視点の乖離がおこらないように、お客様の体験を体系的に把握するために役立ちます。
 当社でも、カスタマー・ジャーニー・マップに関する相談は増えていますが、同時に活用に結びついていないというお話もよく伺います。カスタマー・ジャーニー・マップを作ることがいつのまにか目的となってしまい、それをどのように役立てれば良いのかが明確になっていない事も多いように見受けられます。
 それでは、カスタマー・ジャーニー・マップを効果的に活用するためにはどのようにすればよいのでしょう。そのヒントとなる以下の4つの視点をご紹介しましょう。

  1. お客様接点で、顧客はどのような体験をしているか
  2. 体験を通して、どのようにお客様の心情が変わるのか
  3. 心情が変わった結果、どのようにお客様の行動が変わるのか
  4. お客様の行動が変わった結果、ビジネスにどのような影響が出るのか

 上記4つの視点を元に、「現状」と「理想」のマップを作成し、ギャップを把握することで、課題がどこにあるのかが明らかになります。前述のカフェの例では、以下のような整理ができます。

  1. 待たされる・無駄な行動をさせられる
  2. 行きたくないと思う・不満が蓄積する
  3. 店舗の利用をしない・他者に店舗のネガティブな情報を伝える
  4. 顧客LTVに対する悪影響

 このような情報の整理をするためには、アンケート情報やコールセンターの情報、クレーム情報等とお客様の行動データや売上情報を統合管理する必要があります。つまり、カスタマー・ジャーニー・マップを有効活用するためには、お客様との接点を一元管理する、マーケティング・データベースを準備し、Customer Experience Management (CEM・CXM = 顧客経験管理)を行う体制を構築することが望ましいと考えられます。社内でカスタマー・ジャーニー・マップの活用が上手くできていないような場合、データベースが構築されているようであれば、その内容と活用状況を整理し、お客様のブランド体験の現状を把握することから始めてみても良いかもしれません。

 お客様のインサイトを把握するための分析や、分析結果に基づく施策設計は、ダイレクトマーケティングの知見が広く活用できる領域とも言えます。カスタマー・ジャーニー・マップやCEM・CXMについて、お困りのことがありましたら、ぜひ一度、電通ワンダーマンにご連絡ください。新しい顧客接点戦略の構築に、ご協力させていただきます。

 過去の関連コラムをご紹介:
 今さらながら「顧客視点」の話。
 http://www.wunderman-d.com/column/2015/02/post_50.html

 クレーム処理に満足が得られたら再購入率約80%!
 顧客接点の見直しが起死回生の鍵

 http://www.wunderman-d.com/column/2014/02/post_39.html

 顧客育成の活性化とマス・リテンション
 http://www.wunderman-d.com/column/2012/11/post_31.html

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