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デジタルコミュニケーション全盛期に見落としたくない視点とは

category
ワンダーマン・ニューズレター
writer
明石 智子
series
Wunderman's view No.151
date
2016年5月18日
themes
B to B ビジネス,クリエーティブ,コミュニケーション戦略

 今年で30回目を迎え、節目の年となった全日本DM大賞ですが、今年度も最終審査員を務めさせていただきました。昨年はB to Bでの事例が多く賞を得ていた印象ですが、今年は地域発信のパワーを感じさせるものが多く、応募傾向が少しずつ違っていく変化が魅力でもあります。応募する企業の業種も、毎年の定番である自動車、化粧品通販、流通などから、最近では学校、クリニック、EC通販、IT系サービス等と実に幅広くなり、DM活用の可能性はさらに広がっていることを実感させられます。

 デジタルでのコミュニケーションが盛んな昨今ですが、マーケティング上の課題にあわせてあえてDMを効果的に用いることで成果を上げている受賞作があります。そこで、当コラムでは、オンラインが主たるコミュニケーションの中でDMを用いることで課題を解決した事例を抜粋して紹介することとします。


1) オンラインサービスの利用促進
施策:
 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.では、会員向けにEメール受信設定を促進するためにDMを活用しています。形状に工夫があり、圧着タイプのDMをリアルな本の形にして注目度を高め、本をめくるようにして中へと誘導しています。
中面は、サービスの魅力を理解しやすい、シンプルでテンポがよい構成。行動を喚起しやすいように、表側から半分隠されていて、つい気になってしまうQRコードを目立つように配置、気軽にアクセスしてもらう動線となっています。
結果として、30日以内に1.65%の人がアクセスすることに成功しています。

応用:
 Eメール配信や会員サイトなど、オンラインサービスの登録にDMを活用することが近年増えています。形あるDMを届けることで、見逃したり、気付かなかった点を認知してもらえ、ベネフィットをわかりやすく見せることで申し込みや利用を促すことができるのです。申し込みした際のデバイスがWebであったため、顧客が気づかないサービスがある、会員登録したはいいが利用の頻度が下がってきている、利用されていないなどの場面で応用させたい方法ではないでしょうか。
 最初の入り口を突破することが肝心なので、開けやすい圧着DMやインパクト重視の形状もポイントです。そして、DMを送付するターゲットの絞り込み、タイミングの見極めなども企画の重要な点となります。


2) DMをきっかけにサイト・電話で提案サポート
施策:
 インターネット検索連動型広告「Google AdWords」を提供するグーグルでは、新規広告主の獲得を行う代理店を支援するGoogle Partnersプログラムがあります。AdWordsの主な広告主である中小企業と付き合いの深いweb制作会社などに、AdWordsをすすめてもらう目的でプログラムに参加していただくと、AdWordsを提案しやすくするサポートや教育を無償で受けることができるという仕組みです。
 グーグルでは、Google Partnersに向けて、アンケートで特に要望が多い、営業活動のサポートに焦点をあてたDMを開発しています。確実な開封が期待できる箱型のDMを送付。訪問した際のアイスブレイクになるようにGoogleオリジナルの木製マグネットを同梱。リーフレットは、そのまま話せばお客様にAdWordsを説明できる内容となっています。また、AdWordsの知識を身につけていただくためのサイトをオープン。AdWordsについて詳しくない営業員へ教育を目的としたウェビナーを用意するなどで、DMを起点に誘導。同時にテレセールスチームでのフォローも実施しています。結果として、新規アカウント獲得率と前年比の代理店の売上をアップさせることができています。

応用:
 オンラインサービスの商材だからこそ、紙が有効になる場合があります。箱型のDMは確実にメッセージを届けることができます。営業の際にトークがうまくできる人と得意でない人が存在することがあります。その際も説明しやすいツールを用意することで、自信を持って商談に臨み、営業力の向上に寄与することを可能とします。また、DMをきっかけにWebへ誘導、ターゲットのインサイトにあわせて、課題に沿ったシナリオを構築することで、理解を深めてもらえ、また、人によるサポート電話でフォローしているのもポイントです。オンラインサービスの利活用という観点で、DMを主役にメディアをクロスさせたコミュニケーションとして、参考になるのではないでしょうか。


3) 日本各地のマネージャーが顔写真で登場
施策:
 DHLジャパンは、競合他社が地方拠点の削減を進めている中、地方拠点とサービスレベルの維持をお客様に約束するキャンペーンを展開しています。世界中が共有するビジョンを用いて、DMでは日本各地のサービスセンターを率いるマネージャーから、顧客一人ひとりへメッセージを届けています。言葉のみならず、顔写真入りで、地域のマネージャーが登場。その想いが届くように、大切に包み込むという意図で、風呂敷のオファーや外パッケージに気持ちを託したものでした。まごころグッズを賞品にしたキャンペーンはWebで展開。オファーへの申し込み率は15%を達成することができたといいます。地域のマネージャーがDMに顔写真で出演したため、社内での反響も大きく、送付後の営業部門からのキャンペーンのフォローアップも効果的に展開することができました。

応用:
 マネージャーから直接、顧客へ企業姿勢や想いを率直に伝えるという人間味あふれるDMならではの企画。本人のモティベーションの向上はもちろん、各営業部門との連携のしやすさなど、インナープロモーションとして成功させています。DHLを象徴するイエローの色使いと、クオリティ感のあるパッケージ、思わず開けたくなる形状と、ロイヤルティーを向上させる工夫が細かく施されています。Webとの連動も欠かさず展開。B to Bも人の温かみを感じさせるエモーショナルな企画とすることで、ロイヤルティーを向上させ、企業の真摯な姿勢を感じとり、顧客の継続利用を促すことに貢献するのではないのでしょうか。


4) 通販サイトの顧客のファン化
施策: 
 通販サイトを運営するネットプライスは、顧客との絆を深めるニューズレターを毎月発行しています。毎回こだわっているのは、毎月バイヤーを登場させ、人柄を紹介しているということ。冊子自体も簡潔でコンパクトな内容とすることで、気軽に読めるものとなっています。バイヤーの直接のオススメ商品がわかることから、信頼感・安心感へとつながり、当サイトでのショッピングを促進。結果として、ロイヤルティーが高い層の翌月リピート率は92%を記録。ロイヤルティーの高い顧客への移行率については、144%アップしたといいます。

応用:
 対面販売ではないため、売っている人の顔がわかりにくいと思われがちな通販サイトです。バイヤーが出てくることで、扱っている商品セレクトへのこだわりが見えてきて、安心感を醸成することができます。ショップの個性、企業姿勢も明確になり、ファンがつくのも納得できます。また、当DMが優れているのは、厚い冊子ではなく、気軽に読めるシンプルな形状にしている点にもあります。顧客へは定期的なメールを配信するというのが常道というところですが、ターゲットを絞ってみて、デジタルの世界で完結するのではなく、リアルな形状で、身近に迫ってくるDMをあえて活用してみるのも有効であると考えます。


■企画の中で、取り入れてみるとよい施策とは?
 カスタマージャーニーを設計し、顧客との接点を考えてみるとき、DMを念頭においておき、以下の場面で施策に取り込むことも検討しても良いのではないでしょうか。

 ・見込み客リストが存在しないがタウンメールを用いて地元での活用
 ・資料請求などで見込み客となった顧客へのアプローチ
 ・再来店や再購入の促進
 ・休眠化した顧客の活性化
 ・商品・サービスが複雑で、わかりやすく理解を促進
 ・サプライズギフトなど顧客のロイヤルティーの向上

 特に、今回グランプリを受賞した金沢の旅館の宝生亭は、最優良顧客に向けてOne to Oneコミュニケーションで最大の効果を上げることに徹底してこだわっており、ひいきのお客様に旅館を育ててもらっていることへの感謝の気持ちを込めた「金のバッチ」を一人ひとり個別につくって届けたものでした。また、女将からの言葉でヒマな日があるので、助けてほしいとユーモアを交えながら、応援させる気持ちにさせるコピーも琴線に触れるものでした。
 あらゆるデータから最適なタイミングやターゲットがわかるようになった現在、コミュニケーションはロジカルかつ緻密に設計することを可能としています。
DMでは、ターゲットの洞察にあわせて、人肌感と驚きや喜びのある表現で顧客の心をつかみ、行動を喚起させるパワーをますます発揮することに期待したいと考えます。

※参考資料 全日本DM大賞年鑑2016 ダイジェスト版

2016年全日本DM大賞最終審査委員


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メール:wd_service@wunderman-d.com

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